前の記事では、以下をお話をしました。
- 考えクセや行動クセを覚える脳の部位
- 考えクセは、行動クセを覚える③原始的な脳の影響が大きい
- 行動パターンを覚える仕組み
などをお話をしました。
今回の記事では、考えクセを変える方法を考えます。
前の記事では行動を変えるには、以下を注意を払いながら、練習することでした。
- 目標とする行動のイメージを明確にする
- 自分の動きをしっかりと観察する
- 目標行動と実際の違いを評価する
-
自分の中のネガティブンな感覚に注意を払う
-
ネガティブンな感覚を見つけたら消去する
これを考えクセの修正に応用する前に、格闘技や球技などの対戦相手のいる行動でもう少し掘り下げてみましょう。
このような場合は、相手の行動とついになる適切な行動をセットに覚える必要があります。
そうすると、ポイントを以下のように変わります。
- 相手の行動に対する適切な行動のイメージを明確にする
- 相手と自分の行動をしっかり観察する
- 適切な行動と実際の違いを評価する
- 状況に対して、自分の感じる感覚に注意を払う
- ネガティブな感覚を見つけたら消去する
となります。
練習試合などで実際にプレイをしながら、これらに注意を払うのは難しいことです。
ですから、プレイ中は相手と自分の行動をしっかり覚えたり映像で記録して、プレイの後に適切な行動を思い出しながら、実際の行動との差を評価します。
野球やテニスで素振りをしたり、格闘技などで型をチェックするのがそれにあたります。
③原始的な脳は、状況とその対応の行動をセットで覚えることができます。状況は現実だけでなく、イメージで代用できます。
つまり相手の行動をイメージしながら、次の自分の行動を練習するとセットで覚えていきます。
さて、そもそものテーマである考えクセの修正について考えましょう。
信念や新しい考え方を学んだだけでは、それは自分のものになりません。行動に例えると、スポーツの教本を読んだだけの状態で、ただの知識です。
考え方を変えるというのは、新しい「考える」という行動を習得するということです。
考え方を行動として、もっと具体的にイメージします。
- どういうポイントで考えるか?
- 何に注意を向けるか?
- どのような手順で考えるか?
実際のシーンをイメージしながら、これらのポイントを整理をします。また、自分の考えクセに気付きながら、評価しましょう。
実際にやってみると分かりますが、色々な感情や感覚の変化に気付くと思います。
また、感情や感覚とセットになっている考えクセや、言動のクセにも気付けると思います。
これに気付いたら、
- ネガティブな感情や感覚は消去する
- 感情的にならず、冷静に自分を観察し続けることをイメージする
- 適切な考え方や言動のパターンを確認する
- 自分の考えクセや言動との違いを評価する
これを繰り返すことで、適切な考えクセや感じクセが定着していきます。
感じクセの修正(ネガティブな感情や感覚の消去)は、「アダルトチルドレンを解消する方法(2/2)」などを参考にしてください。
心が苦しいと感じることのほとんどは、感じクセです。
誰かへの恨みや、後悔、罪悪感を伴う考えが浮かんでいるので、心の苦しみはそれらによるものと感じがちですが、感じグセとセットになった考えクセで呼び出されているだけです。
感じグセはセットになっている考えからも呼びだされますし、セットになっているシーンや別の感覚からも呼び出されます。
そのネガティブな感じグセを消去すると、セットになっているネガティブな考えは浮かびづらくなっていきます。
慣れるとネガティブな感じグセを消去する方が簡単なので、まずはそれに取り組むのがお勧めです。
私がボロボロの心から復活したのは、この感じクセの消去によるものです。