ふとした瞬間、頭の中を支配する止まらない思考。
「あの時、ああ言えばよかった」
「失敗したらどうしよう」
「うまくいかないかも」
こんなふうに、思考が勝手に湧き上がり、ぐるぐるとループしてしまうことはありませんか?
これは、いわゆる「自動思考」と呼ばれるものです。
私たちは無意識のうちに過去の後悔や未来の不安を何度も繰り返し考える癖を持っています。その結果、今という瞬間を見失ってしまうことがあるのです。
しかし、本来、私たちが生きられるのは「今」だけです。過去も未来も、ただの記憶や想像に過ぎません。
もちろん、
「過去の思い出に浸る」
「ワクワクする未来を想像する」
といった思考なら、人生に彩りを与えてくれると思います。でも、過去への後悔や未来への不安に囚われるのは、不快なだけではなく、心の負担にもなります。
では、どうしたら、この「自動思考」を手放し、「今」を生きることができるのでしょうか?
自動思考を止める3つのステップ
自動思考をただ「止めよう」とするのは逆効果です。無理に止めようとすると、かえって思考が強まることがあります。
大切なのは、その思考に気づき、それを優しく見守り、今に意識を戻すこと。
この3つのステップを実践することで、自動思考の影響を減らし、「今を生きる」ことができるようになります。
1. 自動思考に「気づく」
まずは、自動思考に気づくことから始るといいと思います。
自動思考は無意識に湧き上がるものです。
それは、意識しなくても自動で動き出すアプリのようなものだと考えてみるといいです。
気づくためのコツは、少しだけ意識を向けること。
「あ、また考え始めたな」と気づけたら、それだけでOKです。
この瞬間、心の中で「よし!」と小さくガッツポーズをするのも効果的です。もし周りに人がいなければ、実際に片手でガッツポーズをしてみてください。ポジティブな感覚が生まれます。
また、自分の思考に名前を付けるのもおすすめです。
「これがまた恒例の『失敗恐怖モード』か」
「あ、出た出た、『過去振り返りスパイラル』ね」
こうすることで、自分の思考に飲み込まれずにすみます。
2. 自分を「客観視」する
次に、もう一人の自分をイメージして、自分を上空から見守る視点を持ちます。例えば「心の応援団長」が自分を優しく見守っているようなイメージです。
この視点を持つと、
「今、こんなことを感じているけれど、それは現実ではなく心の癖なんだな」 と冷静に眺めることができます。
この見守る存在は、決して批判的ではなく、ただ優しく寄り添う存在です。「頑張っているね」「大丈夫だよ」といった温かい言葉を自分にかけてみましょう。
さらに、どんな思考が浮かんだのかをスマホのメモや手帳に記録してみるのも効果的です。自分がどのような自動思考の傾向を持っているのかが客観的にわかります。
私の場合だと、過去の後悔よりも、未来への不安が多いということが、書き出してみることで、客観視できました。
3. 「今に意識を向ける」
最後に、意識を「今」に戻します。
具体的には、
・周囲の音に耳をすませる
・自分の呼吸に意識を向ける
・身体の感覚を感じる
などが有効です。
例えば、深呼吸をしてみて、空気が鼻を通り、胸やお腹がふくらむ感覚を意識してみてください。
また、静かな場所で耳をすませると、「しーん」とした静けさや、周囲のかすかな音に気づくかもしれません。
これが「今」に意識を戻す感覚です。
これらを繰り返すことで、自動思考は減っていきます。
気づくたびに繰り返すのです。
でも、どれくらい続ければいいのでしょうか?
体の専門家の先生から以前聞いたのは、人間の癖は、1000回意識すると変えることができるというものです。
個人差はあるかもしれませんが、1000回意識することで、姿勢も矯正することができるようです。
1000回と聞くと、「そんなに時間がかかるの?」と思ってしまいます。
でも、毎日10回意識したとして、月に約300回意識できたことになります。3ヶ月で、900回になります。1000回となると、3ヶ月と10日ほどとなります。
3ヶ月ちょっとなら、なんとか、できないかな。と思えないでしょうか。
忘れてしまったら、また思い出せばいいのです。そして、しつこく続ける。
気づくことが標準モードになれば、1日ペースも上がると思います。
明るい未来を目指して、続けてみるのもいいかと思います。
自動思考を手放すのは、あなたが真剣に生きている証
自動思考を繰り返してしまうのは、それだけ過去や未来を大切に思っているから。それは、あなたが真剣に生きている証拠でもあります。
だからこそ、無理に自分を変えようとせず、少しずつ「今」に意識を戻す練習をしてみてください。何度も繰り返すことで、自動思考は少しずつ和らぎ、「今」に目を向ける余裕が生まれます。
自分自身に優しく、そして丁寧に向き合うことで、心が軽くなり、穏やかに「今を生きる」ことができるようになります。
あなたの心がふっと軽くなりますように。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。