昔むか〜し、今から25年くらい前に、
日テレで『夜逃げ屋本舗』という人気ドラマがあったのを思い出しました。
懐かしい人もたくさんいるのではないでしょうか?
詳しい内容は、下記をご覧ください。
そのビデオを借りて見て、
漫画『夜逃げ屋日記』に登場するカッコいい女社長さんは、
自分もやってみようと決めたのだそうです。
漫画に出てくるお話は、どうやら実話らしいのです。
はじめからご説明させていただくと、漫画に登場する女社長さんは、
彼女自身が、元夫から日常的に壮絶な暴力を受けていました。
それでも、「自分さえ我慢すれば、この場はしのげる」と
本気で思っていたらしいのです。
そうしている中で、元夫に気絶するほど酷い暴力を受け、
「このままでは、いつか本当に殺される」と思った彼女は、
一人で夜逃げを決行。
これからの人生について考えていたところ、
ある日、『夜逃げ屋本舗』というTVドラマを観た知人から、
「やってみたら」と勧められ、ビデオを観てやってみることに決めたそうです。
DV被害者の現状についてですが、
◆ 被害者の数
・(警察庁の統計)2021年にはDVに関する相談件数が約88,000件あり、これは前年よりも増加傾向にあります。
・(内閣府の調査)2020年に行われた「男女間における暴力に関する調査」では、女性の約15.7%、男性の約7.2%が、過去に配偶者からの暴力を受けた経験があると報告しています。
◆ 被害の種類
・(内閣府の調査)身体的暴力(殴る、蹴るなど)や精神的暴力(暴言、脅迫など)が主な被害として挙げられています。
◆ 被害者の属性
・年齢層では20代から40代の被害が多く見られ、女性が被害者となるケースが多く報告されていますが、男性が被害者となるケースも無視できない存在です。
◆ 支援体制
・配偶者暴力相談支援センターや一時保護施設、警察などの機関が被害者支援を行っています。
・相談窓口の増設や、法的措置(例えば、DV防止法の改正など)によって支援体制の強化が進められています。
◆ 法制度
・DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)が2001年に施行され、その後何度か改正されています。
・この法律に基づき、被害者の保護命令や加害者の接近禁止命令などが行われています。
DVに対する社会的認識は年々高まっていますが、
「どうして結婚する前にわからないんだ」とか、
「逃げればいいじゃないか」
という周囲の無理解が、
被害者の二次被害につながってしまうことも少なくありません。
DV加害者は、自分の思い通りにならないことから、
暴言や暴力、モラハラ、経済的制裁などを行うようになり、
そして、その行為が快楽を伴うようになり、エスカレートしていきます。
被害者は、毎日のように酷い虐待を受け続けると、
恐怖を植え付けられているために、
逃げても連れ戻されると考えるようになり、
逃げ切れそうなイメージが想像できません。
夜逃げ屋さんが、DVから逃げるための選択肢の一つになるなら、
被害者の人たちにとって、どれだけ心丈夫なことでしょう。
人間の姿に化けている鬼がDV加害者だとしたら、
逃げるのは当然のことです。
被害者が逃げるだけではなく、法律に従って警察で逮捕して、
さらなる被害者を出さないようにしてもらいたいものです。
ありがとう、夜逃げ屋さん!
ありがとう、カッコいい女社長さん!
ありがとう、著者:宮野シンイチさん!
胸が熱くなった今日この頃です。
【参考文献】
Shinichi, Miyano. 夜逃げ屋日記. KADOKAWA, 2023.
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