心理カウンセラーの 高緑ひろみ です。アダルトチルドレンの方専門のカウンセリング『心理カウンセリング セルフリスペクト』を運営しています。

 アダルトチルドレンとは、子どもの生育に悪影響を与える機能不全家族のもとで育ち、成長してもなお、精神的にその影響を受け続ける人々のことです。

 あなたが何故かわからないけど上手くいかないなぁとか、生きづらいなぁと感じているなら、もしかしてアダルトチルドレンかもしれません。


 2022年7月8日に起きた安倍元首相銃撃事件。
 安倍晋三元首相のご冥福をお祈り申し上げます。
 あまりにも衝撃的な出来事でした。
 今回は、実行犯である山上容疑者(事件当時41歳)のこれまでの人生を辿ってみます。

(1970年代末)
 山上容疑者の父は、京都大学工学部を卒業後、奈良に本社を置く建設会社に入社し、その前後に社長の娘と入籍。

 山上容疑者の兄、妹を含む3人の子どもをもうけた。

「実はお母さんが『朝起(あさおき)会』という宗教にはまっていたんです。子育てをほっぽらかしにしていて、朝の5時とかに出かけてしまうんです。当時、2歳か3歳かの男の子が冬も裸足で家の外に出てきて、泣きながら母親を探してるんですわ。ご主人もなんもせんとね。おしっこやうんちで重くなったおむつをはいているから、半ケツ状態でかわいそうでした」(一家を知る知人)

 朝起会とは、戦後まもなく設立された実践倫理宏正会のことで、朝起会と呼ばれる早朝の活動をメインに会員数は400万人を超えるといわれています。

「奥さんが相当宗教に入れ込んでしまったみたいで、旦那さんはノイローゼやったようです。最後は近くのマンションから飛び降りて自殺しはってね、それは近隣で話題になりましたわ。それから1年と経たず、一家は引っ越していかれました」

(1984年)
 父を自殺で亡くした後、一家は奈良市内にあった祖父の家に身を寄せた。
 山上容疑者は当時4歳(1980年9月生)。

(1991年)
 母は父に代わり実家の建設会社の取締役に就任し、経理を担当するようになるが、同時期に男の実兄が小児がんを患ったこともあって、統一教会に入信した。
 また、伯父によれば母親は弟を交通事故で亡くしており、1982年頃に母親の実母が亡くなったことにもショックを受けていたという。
 山上容疑者の父親が自殺した1984年から2020年頃までは、伯父が山上容疑者の家族の支援をしていた。

(1998年10月)
 母親は奈良市内2か所にある宅地を母方の祖父から相続するが、それらの土地と3人の子供と一緒に住んでいた住宅を1999年6月までに売却。
 統一教会に対し、土地などの売却で得た資金や、夫の生命保険金5,000万円など合わせて約1億円を献金した。

(1991年)
 伯父によると、母親は1991年の統一教会入会直後に2,000万円、その数日後に3,000万円の献金を行った。

(1994年)
 1,000万円献金。

(1998年)
 4,000万円を献金し、徐々に家計を圧迫したが、家庭連合は母親の献金の金額や時期について「確認できていない」としている。

(1999年3月)
 山上容疑者は奈良県の県立高校を卒業。

(2002年8月) 
 1億円の献金が原因で母親は自己破産した。
 その後、親族らの抗議を受け旧統一教会側は、2005年〜2014年にかけて5,000万円を返金したとしているが、親族によればその5,000万円も母親が再び献金したと説明した。

(2002年8月)
 山上容疑者は大学に進学せず、任期制自衛官として海上自衛隊の佐世保教育隊に入隊。
 4か月後呉基地に移り、護衛艦「まつゆき」で艦載兵器を取り扱う砲雷科に配属される。
 江田島市の第1術科学校の総務課に移り、2005年に任期満了で退職した。
 伯父によると、海上自衛隊に所属していた2005年に自殺未遂を起こした。
 旧統一教会への献金によって生活が困窮した兄と妹に、自身の死亡保険金を渡すことが目的だったとしている。

 その後は測量会社でアルバイトをしながら、測量士補の資格を取得し、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーの資格も取った。

(2009年)
 母親が1998年に親族から経営を引き継いだ建設会社が解散。

(2012~2022年)
 山上容疑者は、事件までの10年ほどは職場を移りつつ、派遣社員としてフォークリフトを使った仕事に従事していた。

(2015年頃)
 山上容疑者の兄は事件の約7年前に自殺した。

(2020年10月)
 山上容疑者は、大阪府内の人材派遣会社に登録し、同月から京都府内の工場に派遣社員として勤務した。  

(2019年10月5日)
 統一教会創設者の文鮮明の妻で、総裁の韓鶴子(韓国在住)が来日。
 山上容疑者は6日、火炎瓶を持って愛知県国際展示場に向かうが、「教会のメンバーしか会場内に入れなかったので、行くだけで何もできなかった」という。
 その後、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、韓が来日する機会は閉ざされ、山上容疑者も韓国への渡航を諦めた。
 山上容疑者は「元凶は韓総裁かと思ったが、韓総裁を日本に連れてきた岸信介元首相の孫ということで、安倍元首相も一緒だと思った」と供述している。
 また、「安倍氏が統一教会を日本で広めたと思っていた」と説明している。

(2021年9月12日)
 家庭連合系の天宙平和連合(UPF)が韓国の会場とオンラインで開いた集会「希望前進大会」に、安倍元首相は「今日に至るまでUPFとともに世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆さまに敬意を表します」「UPFの平和ビジョンにおいても、家庭の価値を強調する点を高く評価いたします」とのビデオメッセージを送った。

(2022年3月〜4月)
 山上容疑者は「動画を見て、安倍氏と団体につながりがあると思い、絶対に殺さなければいけないと確信した」と供述している。

(2021年11月~2022年2月頃)
 奈良県内でシャッター付きのガレージを借りた。
 乗用車が1台止められるほどの広さで、契約額は月額1万5千円だった。
 山上容疑者は「火薬を乾かすために借りた」と供述している。
 2021年春から作り始めた銃が2022年春頃に完成する。

(2022年4月半ば頃)
 山上容疑者は「体調が悪い」と言って職場(前述の派遣先の京都府内の工場)に来なくなり、5月15日に依願退職。
 6月22日に参院選が公示。
 6月28日、安倍元首相は奈良県入りし、大和西大寺駅南口と、生駒駅前の2か所で演説を行った。
 男は自民党のウェブサイトによって安倍元首相の遊説スケジュールを把握していたが、「このときはやるつもりはなかった」という趣旨の供述をしている。

(7月3日)
 自身のスマートフォンで、安倍の遊説日程を複数回閲覧。
 7月7日夜、安倍元首相が、岡山市で開かれる小野田紀美の個人演説会に弁士として参加することを知った。
 このとき山上容疑者は初めて安倍元首相の殺害を実行に移すことを決意した。

(7月6日)
 JR奈良駅の券売機で岡山行き新幹線の片道切符を購入した。
 前職の退職により、「金がなくなり、7月中には死ぬことになると思った」「その前に安倍氏を襲うと決めた」と供述している。 


(7月7日未明)
 山上容疑者は、奈良市三条大路の家庭連合の建物に対して、自作の銃の試し撃ちを行った。
 のちに近所の住人が、午前3時半から4時頃までの間に大きな破裂音を聞いたと証言している。
 同日、山上容疑者は3発発射できる銃を持参して新幹線に乗った。
 JR岡山駅から会場の岡山市民会館に向かう途中、コンビニ店に入り、店内の郵便ポストにジャーナリストの米本和広(後述)宛ての手紙を投函した。

(7月7日夜7時)
 小野田の個人演説会が開幕。
 安倍元首相は冒頭の10分間、応援演説を行った。
 山上容疑者は「手荷物検査などがあって近づけなかった」と供述している。
 自民党はこの日の午後、8日の安倍元首相の遊説先を長野から奈良に急遽変更した。
 山上容疑者は諦めかけていたが、自宅へ帰る途中、翌日に安倍元首相が奈良に来るとの情報を自民党のウェブサイトで知った。

(事件当日)
 7月8日10時前、自宅最寄りの近鉄新大宮駅から近鉄奈良線に乗車。
 隣駅の大和西大寺駅にて下車し、現場付近を下見した。
 11時31分頃、山上容疑者はマスクに眼鏡、グレーの半袖シャツに長ズボン姿で犯行におよんだ。
 11時32分に殺人未遂の現行犯で逮捕。
 奈良西警察署に移送され、取り調べが行われた。

 押収された銃は岡山に持参した銃とは別のものであった。
 長さ約40センチメートル、高さ約20センチメートルで、金属製の筒を2本束ね、木製の板やテープで固定されていた。
 それぞれの筒に、6個の弾丸が込められたカプセルが入っており、バッテリーを使って火薬に着火させ、一度の発射で1本の筒から6個の弾丸が飛び出る散弾のような仕組みになっていた。
 本事件では計12個の弾丸が発射され、そのうち少なくとも2個が安倍元首相に命中したとみられる。

 同日17時15分ごろから深夜にかけて、山上容疑者の自宅マンションの家宅捜索が行われた。
 自宅からは複数の手製の銃や爆発物が発見され、近隣住民には一時、避難が呼びかけられた。
 その後の報道によると、押収されたパソコンには武器製造に関するウェブサイトの閲覧履歴が残っていた。
 山上容疑者は「硝酸アンモニウムや硫黄、木炭などを混ぜて黒色火薬を作ったほか、花火から火薬を取り出した」「火薬をつくる方法はネットで調べた」と供述している。
 事件当時、山上容疑者の銀行口座の残額は20万円ほどで、カードローンなどの借入金が数十万円あった。

(7月22日)
 奈良地方検察庁が奈良地方裁判所に鑑定留置を請求し、認められた。
 留置期間は11月29日までの約4カ月間となる


 皆さまは、これを読んでどう思われたでしょうか?
 長文になってしまったため、私の思いは次回のブログでご紹介します。
 コロナウィルスが蔓延し、不安な日々が続きますが、どうぞお身体を大切になさってくださいね。
 ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。

 

 

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