周りが敵ばかりになる人へ | どんな人生を歩んでも最後は幸せになれる

どんな人生を歩んでも最後は幸せになれる

不登校、発達障害、引きこもり、いじめ、それらをすべ過去のものにして幸せで豊かに生きる方法

 

光と影の法則 文庫版 (光文社知恵の森文庫)

 

職場の人間関係に悩んでいる、

 

自分だけが冷遇されている

自分には味方がいない

 

そう感じる方に

心屋仁之助さんの著書

「光と影の法則」を紹介します。

 

「いつまでほっつき歩いてるんだ!」

「なんですぐにやらないんだ!」

「どうしてこんなこともできないんだ!」

 

いつも矢嶋に怒鳴られるたび、どうすれば怒られずにすむのか、そんな思いばかりが裕子の頭の中を駆け巡る。

と同時に、できない自分を情けなく思う気持ちと支離滅裂な指示をする矢嶋への恨みが募っていきます。

 

(あそこまで怒るなんて、あの人は異常だ。言っていることも支離滅裂だし、笑っていたかと思えば急に激しく怒りだしたり・・・。どこかに消えてしまえばいいのに!それにしても、なんでこんなふうになってしまったんだろう。この先、どうすればいいんだろう。解決できる日なんて来るのだろうか・・・)

 こんな思いを巡らせるとき、いつも比べてしまうのが部下の安東久美子だった。なぜか矢嶋は、久美子に対してあまり怒らないからだった。

 

裕子は矢嶋のことをどう思うか久美子に聞いてみた時、矢嶋のことを異常に恐れているのが自分だけだと知ります。

 

がんばっても認めてもらえず、矢嶋と敵対するようになり、以前にもまして激しく怒られるようになり、裕子は会社の中で孤立していきます。

 

そんな日々が続く中、家での夫の態度も変化していきます。

心身ともに疲れ果てて自宅に帰っても、夫と言い争う日々が続くようになります。

 

会社では主任から平社員に降格し、これまで部下だった久美子が上司になります。

 

そんなある日、裕子はある本を見つけます。

その本の帯にはこう書いてあります。

 

「あなたの問題は、あなたがつくり出している」

「あなたのまわりにいる嫌な人こそ、本当のあなたを知るカギとなる」

 

本を読みながら裕子は、夫や周囲の人たちに、自分がしてきた言動を思い返していた。

夫が家事を手伝ってくれない→「私も働いているのになんで私だけ」

夫がのんびりして外出が遅れた→「なんで時間通り動けないの」

部下のほうが先に帰宅する→「なんで部下のくせに私より早いの」

車の運転中に割り込まれた→「私はちゃんと順番に並んでいるのに」

 

いろいろな出来事が頭の中を駆け巡った。

(私が夫や同僚、部下をないがしろにしてきたことで、きっと彼らはつらい思いをし、がまんしていたはずだ。私が矢嶋に受けた仕打ちのように・・・)

そんなことにさえ、気づいていなかったのだ。

 

 

その後、裕子は会社で大きなトラブルを抱え、どんどん追い詰められていきます。

 

そして、ある人物から、裕子が悩んでいる原因がわかる話があると言われます。

 

「問題をいっぱい抱えている人には、共通の口ぐせがあるんだよ」

「口ぐせ・・・ですか?」

「そう、それはね、『私は間違ってない』という言葉なんだ」

「間違ってない?その言葉って、すごい自信家の言葉ですよね」

「たしかにそうかもしれないね。この言葉が口ぐせの人は、自分が間違ってないことを、なんとかまわりにわかってもらいたいんだよ。だから、まわりの人を捕まえては『私は間違ってないよね』って確認するんだ。『私は間違ってないのに、私はちゃんとやっているのに、みんなにひどいことをされる』って、そう言ってまわるんだよ」

「なんだか、ちょっと嫌な感じですよね」

「そうだね。普通はそんなことをされたら、まわりの人たちは『はいはい、あなたは正しいね』って、誰も相手にしなくなるよね」

「はい・・・相手にしないです。私の同僚にもそんな人がいるもの」

「すると、その人は『自分が正しい』ことを証明したいから『ひどいことをする人』を、わざと自分のまわりに集めるんだよ」

「えっ、わざわざそんなことをするんですか?」

「そう、信じられないだろうけどね。裕子ちゃんは、そういう人のことをなんて言うか知ってる?それはね、『被害者』って言うんだよ」

「ひがいしゃ、ですか・・・」

「被害者の人は、勝手にまわりの人を『きっとこう思っているはずだ』って偏見の目で見るから、すべての人たちが敵に見えるんだ。まわりは敵ばっかりだし、攻撃してくるし、誰も助けてくれない、そう言って勝手にどんどん孤立するんだよ」

 

 

裕子はその人物からこんなアドバイスをもらいます。

 

「素直になればいいんだよ。かっこ悪くても自分の気持を素直に言えばいいんだよ。つらいときや悲しいときの自分のネガティブな思いをそのまま伝えればいいんだ」

 

 

勝手に不機嫌になって、態度で示そうとすることを拗ねる(すねる)といいます。

すねるというのは、いじけているとか、ひねくれている、素直じゃないということです。

 

裕子は自分が拗ねていたことに気がつきます。

自分の意志や、決断する時の思考パターンが、すべてといっていいほど「すねている」ことに気づくのです。

 

誰かにこの仕事を頼もう→「やっぱりいいや」

みんな楽しそうに話している→「いいや、私は」

上司が頼みごとをしようとしている→「気づかないふり」

誰かが私のほうを見て話している→「知らないふり」

 

 

裕子がこの状況を変えるために手に入れたものは「『助けて』と言える勇気と覚悟」でした。

 

そして、自分の過去に向かい合い、自分を許すことで、裕子がこれまで抱えていた問題は問題ではなくなっていくのです。

 

 

 

最後に、「本当の問題」を解決するためのステップが紹介されています。

「本当の問題」の解決7ステップ

1 自分が反応し、すねているものを探す

 周囲に起きる出来事を使って「本当の原因」を探します。

 自分の周囲に怒っている「嫌な出来事」「見たくない出来事や他人の言動」を書き出します。

 

2 言いたい言葉をまとめる

 それらの人や出来事に対して「要するに何が気になるのか、何に腹が立つのか」という「言いたいセリフ」にまとめてみます。

 

3 その言葉を言えなかった場面を探す

 その言葉を、一体いつから言いたかったのか、いつから言えなかったのか、子どもの頃にあった出来事で、その言葉を言いたかったけれど、言えなかった出来事を探します。

 

あと4つのステップは

ここでは載せませんが

特に必要なのが

この最初の3つのステップです。

 

 

今日は

心屋仁之助さんの

「光と影の法則」を

紹介しました。

 

周りの人の問題だと思っていることは、

実は自分自身の問題で、

自分が変わることで、

問題は問題ではなくなるのです。