英語で言えば"Food for thought"。少しだけ真面目に自分と周りの風景を見つめたい時に読んで頂き、色々考えるきっかけになればと考えてこのブログを立ち上げました。
(カジュアルな雰囲気の姉妹ブログ"The New York Chronicle("http://ameblo.jp/itsanyclife/
)から、記事をセレクトしています)
或る夜のタクシー~2005年9月21日(水)~
学生時代の友人2名とアッパーイーストにあるpizzeria「Al Forno」に行った後、バーでもう少し飲む(午前2時過ぎまで)。一人は東京からロンドンへ、そしてロンドンからNYへは僕と略同時期にやってきた外資系銀行に勤めるキャリアウーマンで、学生時代は花形のチアリーダーだった友人。もう一人は男性友人で、父が当地では有名な日本人弁護士。彼自身も大学卒業後弁護士となり、ずっと東京とNYを行ったり来たり。
帰る時、タクシーの兄ちゃんと話しこむ。東アジア系で、親近感が沸いたこともあったのだろう。意外に盛り上がってしまった。
僕:「最近景気どう?」
タ:「夏前よりははよくなった」
僕:「タクシー歴どのくらい?」
タ:「20年くらい」
僕:「で、最近の景気はどうなのよ」
タ:「水揚げは週600~700ドルくらい。Queensに住んでるんだけど、家賃が月800ドルだから、暮らしはよくならんね。最低所得者層よ。」
僕:「話は変わるけど、乗車拒否とかするの?違法なの?」
タ:「するさ。違法でも。生活かかってるからね」
僕:「どんな人を乗車拒否するの?」
タ:「酔っ払いは車内で吐かれたら困るから絶対乗せないね。法律がなんて言おうと」
僕:「行き先は別に問題じゃないの?ハーレムとか?」
タ:「問題は行き先の環境じゃなくて、乗せる人さ」
僕:「たとえば車内で吐いたら、どうなるの?」
タ:「一回、正月元旦に乗せた客がちょっと吐いてしまってね。乗車賃は$10くらいだったけど、$100払ってくれた。でも、彼は例外。一般的には、こういう時$50は払ってほしい。そのうち20~25ドルは洗車屋にとられるから。俺はプロのタクシーだから、なんでも合理的に物事を進めたい。吐かれた為に客を乗せられない時間とか考えると、$50はほしいよ。それでも儲けは全然ないんだからね」
ニューヨークタクシー版、「飲んだら、乗るな」。
全ての始まり ~2005年9月20日~
初めてのブログ、初めて住むニューヨーク。
数ヶ月前の自分とはいきなり大きな環境の変化。33歳にして迎えた人生の大きな波。
幼少の頃から高校にかけてヨーロッパに7年ほど住み、アメリカでMBA(経営学修士)も取って、日本の大企業にも8年勤務し、外資系投資銀行でもインターンを経験したりと、年齢の割りには比較的色々経験してきたと思うけれども、今回の波はあまりにも大きい。子供の頃から憧れていたニューヨーク勤務。高校、大学の頃憧れた会社買収の仕事。社会人になってから憧れたアメリカでアメリカの企業で働く、という夢。それが一気に実現してしまった。「摩天楼は薔薇色に」、「ウォール街」、「ワーキングガール」、「プリティウーマン」のリチャードギアの仕事もそうだったっか。一瞬だけ自己陶酔に浸ってみる。マンハッタン。「ウォール街」の映画に出てくる有名な台詞と共に。。。
The point is ladies and gentlemen that greed, for lack of a better word, is good. Greed is right. Greed works. Greed clarifies, cuts through and captures the essence of the evolutionary spirit. Greed, in all of it's forms - greed for life, for money, knowledge - has marked the upward surge of mankind and greed - you mark my words - will not only save Teldar Paper but that other malfunctioning corporation called the USA. Thank you.
"Wall Street" -Gordon Gekko-
東京生活と、ニューヨーク生活の違いの実感は、勤務開始三日目で早くもやってきた。2日目にいきなりシカゴ出張を言い渡され、秘書が自宅からLa Guardia空港までの車の手配をしてくれた。6時半のpick upなのだが、4人で行く筈なのに同乗者がいない。これだけでも感動するのに、当日朝、ドアマンからかかってきた内線電話は、「Mr. XXX、there is a black Mercedes waiting for you outside the door」ときた。マンハッタンのアパートのエレベーターを降りて、「Have a good day 」と挨拶するドアマンの横を忙しそうに通り抜けて黒いベンツに乗る気分はまさに最高だった(と勝手に勘違いして楽しんでみただけなのだが)。勿論帰りも空港から車で送迎してもらい、先ずは日本の常識とこのNYの常識の違いを痛感し、こんなことからもこれからのニューヨーク生活を考えて武者震いしてしまう。
このブログでは、当初なんでもありでカジュアルに書き始めた姉妹ブログの"The New York Chronicle"
( http://ameblo.jp/itsanyclife/ )に掲載された記事から好きなものを厳選し、場合によってはもう少し上質な読後感を持てるように書き改めたものである。ニューヨークと東京という、ある意味全く違う世界の視点を共有することによって、少しでも自分や身の回りを考えるきっかけにしてもらえれば幸いである。
2007年4月17日

