ニュートンの万有引力

 

もし、本当に地球が球体で、太陽の周りを公転し、地球自身が自転しているのだとすれば、それを説明する理論が必要です。

 

球体の上に人や物が立っているなら、球体の反対側の人は逆さまになっているはずなのに、なぜ落ちていかないのか?

 

時速千キロ以上で自転しているなら、なぜその上に乗っている人や物は吹き飛ばされないのか?

 

回転する球体地球表面上の海の水はなせ宇宙空間へ飛び散らないのか?

 

飛行機はなぜ地球から飛び出していかないのか?

 

子供の時に、地球はボールのように球で回転しているのだ、と言われたときにわいた疑問が上記のようなものでした。

 

おそらく、地球球体説が普及されたはじめの頃には、多くの人が同じような疑問を持ったことでしょう。

 

これに対して用意されたのが、重力(万有引力)でした。地球には、重力という物を引っ張る力があって、その力がすべての物に働いているから、地球上の物は、宇宙に飛び出したり、落下したりしない。また、地球だけでなく、月や惑星といった天体にも引っ張る力があって、お互いに引っ張り合っている万有引力があるので、この力の働きによって、宇宙が成り立っている。

 

地球球体説にとってはまことに都合の良い理論ですね。

 

しかし、実際に物を投げれば落ちるのだから、重力のような作用は存在するのは確かです。しかし、その作用は、地球が引っ張っている作用なのでしょうか?

 

物が落ちる現象は明らかですが、重力という力があることは、証明されていないのです。

 

これに対して、電力、磁力は、証明されています。どちらも、分子内の電子の作用によると証明されています。

電子が金属内で分子から飛び出して移動するのが電気で、その力を利用したのが電力、電子が金属の分子内で、同じ方向に向き、くっつき合う力を持つのが磁力です。

 

ところが、重力に関しては、ヒッグス粒子という重力の元となる粒子が予想されているだけで、あくまで予想であっていまだに存在が証明されていないのです。

 

また、電力、磁力はともに、引き合う力と反発し合う力(斥力)を持っており、双方向に作用しますが、重力と言われる力は、上から下への一方向にしか作用しません。このため、重力は力ではないのではないかと疑われています。

 

ではなぜ物が下に落ちるのでしょう?

 

一説では、それは密度差(比重差)による棲み分けではないかという説が最も有力です。同じ液体でも水と油では、油の方が比重が軽いために必ず水の上に来ます。

 

気体、液体、固体の順に密度が大きくなり、その順で上から下へと並びます。落ちるという現象は、密度差によるすみわけの現象といえるのです。

(下記の図では、風船内には、空気よりも軽い気体が封入されています。)

 

 

大胆に言えば、ニュートンは、この密度差によるすみわけを重力とみなして、重力加速度というものを後付けで考え出したといえなくはないでしょうか。