T-513 コレ―のトルソ | きょうの石膏像 

T-513 コレ―のトルソ


T-513 コレ―のトルソ       H.20.5×W.9×D.5cm(パリ・ルーブル美術館収蔵 紀元前1世紀頃制作)


先日、新発売となりましたこちらのトルソについて、少し書いてみます

ルーブル美術館の収蔵品であることは確実なのですが、オリジナル作品の映像等の情報はまだ見つけることができていません・・
なにしろ巨大な美術館ですので、この石膏像のように小さいサイズの収蔵品となると山のようにありますので、現在は展示されずに収蔵庫にしまわれているとか・・・そんな事情なのかもしれません

手元に少しだけ資料があるんですけど、そちらでは紀元前1世紀頃の制作ということになっています
制作年代から判断すると、紀元前500年以前の古代ギリシャ・アルカイック期に制作された彫像をお手本にして、ローマ時代(?)に作られた複製縮小像というところでしょうか


”コレ―”という名称は、古代ギリシャのアルカイック期(紀元前700~480年頃)に制作された少女像を指すものです(これに対して青年像は”クーロス”と呼ばれます)。アルカイック期の彫刻に特有のアーモンド形の目、編み込んで長く垂れ下がった髪、直立した姿勢・・・などがコレー像の特徴とされています

共通するスタイルのコレー像は、ギリシャからはたくさん出土しており各地の美術館に収蔵されています

やはり本家のギリシャは素晴らしいものを所蔵していて、たとえばこちら、


アテネ・アクロポリス博物館収蔵 コレー像  紀元前530年頃制作 アテネのアクロポリスから出土
ひざ下からは消失しているんですけど、その状態で高さ115cmですから、ほぼ等身大のサイズです

もうこれは惚れ惚れするようなすばらしい作品ですね~!着色の痕跡も残っていますし。。
基本的なスタイルは、石膏像の小さいトルソと共通しており、破損してトルソとなる前の彫像の状態を想像することができます





こちらも同様にアクロポリス博物館の収蔵物
頭部が失われてますけど、衣類の流れがゴージャスです




こちらもアクロポリスから出土のもの。こちらは衣類がシンプルですね
”ペプロスのコレー”と呼ばれているようです




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