A-340 イタリア少女
イタリアって言われればそんな気もするし、フランスでもドイツでもOKなような気もするし・・・・・。
由来がよく分からないのです。どなたかご存知でしたら教えてくださいませ。
ずいぶん昔から作られているんですけどね。
これはパリ・ルーブル美術館にある「オーセールの婦人」とよばれるギリシャ彫刻です。上のイタリア少女とはなんの関係もありません。
紀元前7世紀のクレタ島の彫刻ではないかと考えられているもので、最初期のギリシャ彫刻です。
同時代につくられたクーロス(男性像)やコレー(少女像)と同じく表現が直線的で動きがあまりありません。こういった直線的なところからスタートして、徐々に人間そのものを観察した動きや(重心のかけ方等)、解剖学的な表現をくわえていってパルテノン神殿のような壮大なギリシャ彫刻世界が形成されていったのです。
パルテノン神殿の破風彫刻(紀元前440年くらい)の迫力と比べると、このオーセールの婦人はなんと素朴な彫刻だと思いませんか。でも長年古代彫刻に関わった仕事をしていると、この素朴さが非常に魅力的に感じるのです。サモトラケのニケ(紀元前190年)やミロのヴィーナス(紀元前100年)は芸術的な彫刻の最高峰だとおもいますが、クーロスやコレーにはなにかスピリチュアルなものが宿っているように見えるんです。
残念ながら、この彫刻の石膏像は日本では手に入りません。フランスのムラージュでは作っているようです。
今回取り上げた、A-340 イタリア少女は、私共の運営するオンラインショップ「石膏像ドットコム」で実際に購入していただくことが出来ます。以下のバナーをクリックすると、ショップに入れます。よかったら覗いてみてください。