言うほど解説してないイエローゼラニウムの解説を行う!バシくん曲は印象の話ばっかだけどな!
◎削げ
先にバシくんの曲が出揃っていた為、バシ曲に無い雰囲気のものを用意しようと取り掛かった曲。以前から、歌が「削げ」で始まる曲が秀三頭の中に存在していたので、そいつをアウトプットしてギターリフを後付けした形。結果、イエローゼラニウム屈指の脳筋曲が誕生した
歌詞。
引き算の美学。情報の洪水に溺れてる現代社会人たる我々にはおあつらえ向きな歌詞だねワハハ
◎ただのSmell(2023)
かなり前に何かのコンピCDに提供した曲。権利関係で再録不可だったのだが、歌とドラムも含めて録り直したらいけるんじゃね?でようやく日の目を浴びた曲。当時の音源はリードギターもベースも秀三だったが、今回はもちろんWヒロトが弾いている。ちなみに、全曲基本的に左チャンネルが秀三で右がバシくんだ。秀三だってギター弾いてるっちゅうねん
前にも書いた気がするけど、実はこの曲、アツシBOSSがいた頃から存在してて、披露はしてないけど当時の石鹸で合わせたこともあるんよね。今とはキーもテンポもリフの展開も違う、削げっぽい方向性の曲だった。
歌詞。
情報の洪水に溺れてる現代社会人たる我々にはおあつらえ向きな歌詞その2。意味ありげに漂っていらっしゃるが、その実、自分の人生に特に影響を及ぼさないものなんだから窓開けて換気しちゃおうって感じっすね。神父のくだりはこんな感じの映画ってあるよねーで書いているので実際に在るかは知らん。でも深夜にやってる謎映画ってこんなイメージ。タランティーノかな。
◎もう貴方より年上
これと優しい偶然、Love This Gameのデモは同時に提出してきたんだよねバシくん。ノッてるな小林!と思った。分かるわー、ノッてる時って妖々夢と萃夢想同じ日にデモ作れたりしたもん俺も
歌詞。
「もう貴方より年上」になるシチュエーションって、早逝した人の年齢を越える以外にも、基本的に年をとらない漫画映画小説などの創作物の登場人物にも当てはまるよね。完結した作品なら尚更。そんな目線に立った歌詞。だからこの曲の「貴方」は直線的というか、創作物の主人公的な振る舞いをしておりますね。好きな作品の登場人物達に思いを馳せながら歌詞を聞くとよりエモくなる仕様。ところで北斗の拳のケンシロウ19歳ってマジなんすかね?
◎Remember Who I Am
この曲やもう貴方より年上は、バシくんのELLEGARDEN好きなとこが前に出てる曲だと思う。結構一筋縄では行かないことするバシくんにしては割と珍しいドストレートな曲。
歌詞。
曲に乗っかって歌詞もドストレート。曲タイトルがそのまま答え。得てして答えは既に持ち歩いてたりする。それでスッキリするかガッカリするかはその時の気分次第だがねワハハ
◎愉快たれ命
削げと同様に、最後に滑り込んだ曲。こういう曲は秀三の得意分野なので息をするように出来上がる。ギターは今、目の前で秀三とばしが弾いてるイメージだったので、重ねのギターが一切入らない、右と左に1本づつしかギターが鳴らないようにした。関係ないけど結束バンドの曲も割とこうよね。
歌詞。
愉快たれと音がかかる湯掻いたれ=湯掻く(お湯に野菜なんかを入れて食べやすくしなしなにする)ってフレーズを知った時に神降りてきたと思った。歌詞全体も自分を湯掻いてるような、酒とは違う独特の酩酊感。君は野菜だ。美味しくなれよ
◎ずっとズレている
秀三もバシくんもアルバムで1曲はやっときたい衝動に駆られる、内山先輩のスラップメインの曲。Bメロや間奏で急にメタル方面に舵を切るのはFor Childあたりの石鹸ぽい。
歌詞。
良いヤツだし喋ってて楽しい、でもなんか致命的に好みが合わないみたいな関係性の人っていません?まんまそれ。
あと、男性客層メインの東方界隈で男の女装写真集とか出してるやつの自虐もあるといえばあるなこれウケる
ずっとズレている〜の言葉のリズムと音符のリズムがシンクロしてて美しく心地良い。出来る作詞家はこういうとこもちゃんと意識して歌詞書くんやで。
◎残香
バシくんが最初に持ってきたデモの中で1番ストレートだった曲。あいつ、世代では無いはずなのだが若干のヴィジュアル系の香りが。まさに残香。
歌詞。
聞いててスラスラ入ってくるシンプルな内容の中に、突如差し込まれる"幼魚"の異物感でリスナーをつまづかせる仕様。鬼束ちひろさんかな。
◎Love This Game
ダークなイントロ〜Bメロ、前後の違和感が出ない程度にセンス良く解放されるサビ。石鹸他3人よりほぼ10歳離れているバシくん世代が解釈した"ヴィジュアル系"を石鹸にフィットするように裾直ししたって感じに聞こえる。
歌詞。
某ディスカバリーな番組を見ていた時にI love this game(字幕は"面白くなってきた")ってフレーズが印象に残ったので、そいつを使ってひと歌詞こさえてみたといった体。そう来たか~なメンタル。座ってろのくだりはネットミームぽいね。
◎映画じゃない
コード譜面が半音下げ+1Fカポタスト表記だったのもあって、頭の体操を行いながら進行を覚えていった。唯一テレキャスターで録った曲
歌詞。
何か大きな仕事をやりきった日の夜〜明け方なイメージ。と書くとあっさりしてるけど、ここに辿り着くまでにかなり迷い道にハマった。柱をどこに立てるかでイメージの膨らみ具合が全然違う。特にこういった解釈の間口が広い曲はそうだ。
良いことがあったりやりきったと思う時は、すぐに切り替えないで少しでも喜びに浸った方が心の洗浄には良いかと思うんす
◎優しい偶然
昔の青春パンクムーブメントでいうGOING STEADYとか、今だとSUPER BEAVERみたいな、エモ全振り、ギターはフルコードを掻き鳴らせな直球曲。
歌詞。
映画じゃないとは違い、この曲はこういう詞を書けと曲自身にリードされるかのような心地。恋人というよりは同性の友人に対しての歌詞。黄色のゼラニウムの花言葉"偶然の出会い"にこれ以上なくハマってるというか、この曲があったからイエローゼラニウムになったというか。
書いてると文量が音符の数に収まらなくなることが多々あって、そういう時は文の情報圧縮が必要になるんだけど、「気遣えまでがワンセット」はかなり上手くいったと思う。これだけで2人の関係性までしっかり描写できてるというか。あとサイテー。最低ではなくサイテー。これ大事
以上、イエローゼラニウム解説でした。まもなく始まるツアーもよろしく!個人的にかつてなく楽しめて準備しております