俺も作品解説でもしていこう。

 

この前の夏コミで発表させていただきました境界観測。

ジャケットはおそら区のたぶん先生による描き下ろし。大変素晴らしい蓮子とメリー。砕け散った鏡に映る幾つものメリー。立ち尽くす蓮子の目には何が映っているのか。

 

この度はジャケットのお話を引き受けて頂きありがとうございました。とこの場を借りましてm(_ _)m

 

 
では解説へ。
歌詞書いてない曲は概ねドラムのことになるかと。
 
 
1 デカルトの向こう側へ
境界観測のど頭曲。ゴリゴリギターリフにはチャイナ刻み(定番
A、Bと1番、2番でパターンが違っている。よくやる。
最後にスネア連打のパターンになるけど歌の最後のフレーズの頭は叩かないで歌だけに。録音の時は叩いてたので気をつけてる。俺が←
 
2 ボーダーライン
石鹸屋で初の秘封アレンジ。境界に翻弄される二人の始まり。某配信でZUNさんを前にも公言しましたが、刈蓮です。基本メリー視点です。(※目一杯噛み砕いた表現しているので想像とかけ離れている可能性が高い為、それでも読みたいと言う方は反転してご覧下さい)
 
1番、メリーと一緒に秘封倶楽部たーのしー
2番、段々蓮子に意識が(あれ?こいつこんなに可愛かったっけ?
3番(サビ)我慢できなくて手を出しました。反省はしている。虚しい。
 
ドラムは石鹸屋のドラムパターンでは初のもの。付点のリズムでハネてる感じに。ハネのつもりは無いけどこの速さだと、ね…基本4分。今なお苦戦をしている。難しい。速い。
 
3 化かせ八百八狸囃子
タイトルが言いづらい曲←
某童謡(?)やら何やらモチーフにしつつ、そこをさらにやり過ぎた感じに。夜明けは待てずに腹を破いてなお省みない精神。化け物じゃん。狸の妖怪なんだけどもさ。あとちょっとした風刺。化け狸を差し置いて化かし合ってる人間達よ、化かすってのはそういうこっちゃねえよ。みたいなね。
 
初っ端からスネアの連打と弦楽器の16分刻みと思うかき鳴らしながら「はっぴゃくやーたーぬーきーばやしー」
キメどころも多い。Aメロに至っては前半全部キメだわな。練習中に振りかぶって合わせてくるバシ君が印象的。
 
4 終わる現実と、遥か後方の
物静かな雰囲気の、静謐と言えばいいのかな。そんな印象の曲。Aメロとサビとで一気に雰囲気が変わる。演奏時、2小節たっぷりのブレイクの緊張感に張り詰めた空気からのサビの哀愁。ブルースに従ってる(※某ジミヘン漫画の影響)
ドラムのフレーズ自体は至極シンプル。故にムラはは許されない。レコーディング中に自分の腕を悔やみ続けた。いつもの事ではあるが。
 
5 浸れ甘美たる槐夢
BPM180オーバーの16分ノリ。今回の作品の中での体感速度では一番速く感じている。俺は。キメとフィルの応酬。再録だったこともあり「俺、こんなドラム叩いてたっけ?」とフレーズを見直しながら練習(中)。勢いだけでは叩けない。
 
6 怒りの拳骨スマッシャーUNZAN
秀三さんに散々少女趣味と言われている今作の秘封歌詞の中にぶっこまれた昭和の香り残す今では到底受け入れてもらえないんだろうなと言うおっさんの思いを書き綴っていたらハイカラ少女の余地は何も残らなかったよ(報告
時代親父だしね。時代親父って何?って言うのを自分なりに考えてみたらこんな感じに。親父目線になっているのはきっともう俺もいいおs、っと誰か来たようだ。
 
今回の体力削り曲。速さとは違う体力の削りっぷり。4分ノリとはこんなに激しいものだったのだろうか。ちなみにラスサビの後半に入ってくるフィルは何を叩いてたのか自分でも理解しきれていなかったのを今になって取り直す始末。こんなフレーズ叩いてたんだなぁ、と。4分踏みっぱなし大丈夫でしょってとんでもフレーズ叩いてたんだと少し反省。派手ではある。これもキメが多い。キメに向かう為にフィルも多い。そりゃ忙しい訳だ。
 
7 ありふれた匿名のダイアリー
秀三さんに昭和のポップスのタイトルみたいだと評された1曲。実際に歌詞の言葉づかいとかは割と意識したかもしれない。
ボーダーラインはメリーだったのでこっちは蓮子視点。後半の歌詞に関しては是非本家の「燕石博物誌 ~ Dr.Latency's Freak Report.」のテキストに目を通して頂いてからだと少し意味が通りやすくなるかもしれない。是非。
 
メリーにやられちゃったけどメリーのこと心配している蓮子って健気だよね←
 
ドラムはいつも通り(何
曲はポップス感あれども伴奏がそうとは限らない。テンポ感に気をつけるんだ、俺。思ってるより割と速い。でも走るとひどい目にあう。
 
8 月と星の蓮台野へ
境界観測と言う石鹸屋による秘封倶楽部二次創作の一つの結末。秘封倶楽部の二人は果たしてどうなってしまったのか。は聴いてからのお楽しみに←
 
石鹸屋史上最もテンポの遅い曲。のはず。静かに。そして壮大に。
 
 
ざくざくと書かせていただきましたが、作品の内容が少しでも伝わっていたなら幸い。伝える努力がある文章とは読み直してみて若干怪しいが。作りながらこんなこと考えてました、感じてましたって話があればまた違う捉え方も出来るかな?と言う参考にでもなれば幸い。
あとは書き残すことで自分も振り返られていいなって思いました。久しぶりのブログの更新になってしまったけど、また少しづつ更新出来たらなと思います。
 
 
それでは
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
で、気のすまなかった方。以下、自分が思う境界観測と言う作品の一つの結末について。
 
※自身による解釈なので想像や感想と異なる場合があります。またこれが正解だと言うつもりは全くありません。受け止めて頂いたみなさまそれぞれの感想が全てだと思います。ここに書き記すことはhellnianと言う人物にとっての一つの結末です。以下反転にて。
 
秘封倶楽部の内容に触れているのは今作では5曲。
ここでは最後に集約された「月と星の蓮台野へ」について。
それまでの4曲では邂逅と別離。「月と星の蓮台野へ」ではその後の話として最後のストーリーを思い浮かべました。
このアレンジには2曲の原曲、「夜のデンデラ野を逝く」と「少女秘封倶楽部」
前半ではメリーを見失った蓮子を、
後半は蓮子の元から消えたメリーの様子を描きました。
認識し、認識される事で成立する世界で、メリーを見失ってしまった蓮子。観測されない事象となったメリーを存在ごと失っていく蓮子の最後の最後に残った違和感と言う慣習。隣には何が在ったのか。
書きかけのままの博物誌。それが何なのか。これは誰のことなのか。そこに書かれていた幾つかの場所。その一つへ。
 
蓮子と居た世界とずれた場所で、蓮子との間にある「違い」と言うだけの境界だけを確かなものに待ち続けるメリー。
 
死んだとされる者が向かうその丘で。待つ者と向かう者。
 
曲の話に変わるが、最後のサビの繰り替えしでは表記だけが曖昧なものに変わっている。
同じ言葉を、ただただ繰り返す蓄音機のように。繰り返しているだけの言葉でさえ変わり果てるほどに。
 
 
 
以上です。結局、結末と言うほどには語らない。語れないなとも思う。楽しみの一つの余談として見て頂けたなら幸い。よしなに。