魯迅公園に行ってみようと思った。
マイナーな観光地であるが、一応、上海のガイドブックには載っているし、若い頃魯迅の作品を何点か読んでいて、興味もあった。魯迅は中国語で作品を書いていると思うのだが、日本文学の作家のひとりとして紹介されているのも異例なことだ。また、以前読んだ、「上海」で、魯迅を助けた内山完造にもきょうみがある。
魯迅公園は上海の北東部にあり、虹口と言って、戦前は日本人がたくさん住んでいた地域である。ガイドブックに上海郵政博物館とロシア総領事館を見ながら、魯迅公園に行くルートが書いてあり、このルートにそって行ってみることにした。
地下鉄1号線を陕西南路(shanxinanlu)で10号線に乗り換えて(ここの乗り換えは一回外に出るのだが)天潼路(tiantonglu)で降りてみる。この天潼路というのがすごかった。豫園などとは違った上海の下町というか、東京でいうとアメ横のようだった。小さくて怪しい店が密集してあり、当然自分のような外人はほとんど皆無である。危険はないのだろうが、ちょっと怖かった。で、最悪なことに道を間違えてしまう。上海郵政博物館とロシア総領事館は天潼路駅から西の方向なのだが、30分ほど東側に歩いてしまった。途中で気が付いて、蘇州河(呉淞江)沿いに道を戻り、上海郵政博物館とロシア総領事館についたのは1時半くらいであった。
ロシア総領事館(ただ外観を眺めるだけなのだが)についたころから、雨が降り出し、本格的になってきたので、ここで魯迅公園はあきらめて、南京東路から陸家嘴駅に行き、IFCモールの瓢六で食事をして帰ってきた。瓢六は鰻屋だと思ったのだが、日本食の定食屋だった。なのでかつ丼を注文して食べる。


魯迅公園はまたのお預けだ。
家で赤ワインを少しだけ飲む。