本日、都市計画審議会が開催され、松戸市都市計画マスタープラン(市街化調整区域編)(案)※への賛否が諮られました。

関根ジローも委員として出席し、案から矢切地域に関する記述を削除する修正案(矢切地域は継続審議にする)を提案しました。削除提案理由は下記の通りです。

採決の結果、修正案に賛成は原市議・ミール市議・関根のみで、反対多数で否決されました。その後、原案に対しての賛否が諮られ、こちらも原市議・ミール市議・関根のみの反対で、賛成多数で可決されました。

今後、松戸市都市計画マスタープラン(市街化調整区域編)に基づいて、地区計画制度の活用(都市計画審議会でガイドラインを作成)が議論されますが、修正案提案理由である「農地を守れという市民の声が大きい」「市長の後援会の関与疑惑」「行政の公平性を損ねる問題」「事業者間の競争性が働かない問題」などについて継続して問題提起してまいります。

※https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/toshiseubi/tosi/toshimasu_chousei.files/No.154_tokeishin_shiryo5.pdf



【修正提案理由】

松戸市都市計画マスタープラン(市街化調整区域編)(修正案)への賛否表明にあたり、意見を申し上げます。

この間、複数回、松戸市都市計画マスタープラン(市街化調整区域編)を議論してきました。その議論を振り返ってみますと、矢切地域を除いて、概ね異論がない、というところが共通認識と思われます。

そこで、委員長に提案です。

松戸市都市計画マスタープラン(市街化調整区域編)(案)のP52の上段の矢切地域をはじめとした矢切地域に関連する部分を削除し、この矢切地域を除いた修正案について、本日、賛否をとって頂きたい。矢切地域については継続審議という扱いにしてほしい、という提案です。

修正案の提案理由は大きく2点です。

1.矢切の農地を守ってほしいという市民の声が極めて多い点

パブリックコメントでは、矢切の耕地を守ってほしいとの声がとても多いという印象を持ちました。矢切の耕地を守ってほしい理由として、簡単に3つの声を紹介します。
〇「映画『男はつらいよ』のシーンに、矢切耕地を望む寅さんの姿の描写がたくさんある。寅さんが眺めた矢切耕地に物流倉庫をはじめとした産業系建築物を建設することは、映画のシーンが損なわれ観光価値を下げるリスクがあるのではないか」
〇「矢切耕地に物流倉庫をはじめとした産業系建築物が建設されれば戸定が丘歴史公園から望むことができる富士山を含めた眺望を妨げてしまうのではないか。徳川昭武公が見た景色が損なわれることは、 戸定が丘歴史公園の魅力が大きく低下してしまうのではない か」
〇「矢切耕地」をドローンで空から撮影した映像がYOUTUBEに公開されているのですが、視聴した多くの市民から「まとまった矢切の優良農地が東京都23区に隣接していることがよくわかる動画。矢切以外に23区に隣接したまとまった優良農地はないのではないか。この特異性を活かして、物流倉庫をはじめとした産業系の開発ではなく、農業に資する開発に限定していくべきではないか」

以上3つの声を紹介しましたが、いずれも私は強く共感します。

2.「行政の公平性を損ねる問題」や「事業者間の競争性が働かない問題」などの問題がある点

次に「行政の公平性を損ねる問題」や「事業者間の競争性が働かない問題」を、2つの観点から指摘します。

まず、市長の後援会関与の疑惑の問題です。先般、行ったパブコメのP118に「矢切への物流センター構想が持ち上がったのが 2017 年であるが、その地権者との契約を進めた不 動産会社幹部が市長の後援会員(2017 年当時)だ、 と地権者から声が挙がっているが事実か。 仮に後援会員が事実であれば、今回の松戸市都 市計画マスタープラン(市街化調整区域編)(案) の作成に、影響を及ぼしているのか。」という意見があります。今月開催された松戸市議会では、市議会議員が市長に対して、この記載は事実なのかを、市長に質問しましたが、市長は全く答えず、疑惑が深まっています。

次に、「特定の事業者」が既に矢切地域の地権者と違約金を含めた売買契約を結んでいる問題です。「特定の事業者」が既に地権者と違約金を含めた売買契約を結んでいるなかで、「開発を可能にするルール変更」を行うことは、「特定の事業者」を優遇し、「他の事業者」の参入を排除するように市民に見え、「行政の公平性が損なわれているのではないか」「事業者間の競争性が働かないのではないか」という批判の声が挙がっています。

以上のように「市長の後援会の関与疑惑」、「行政の公平性を損ねる問題」、「事業者間の競争性が働かない問題」がありますが、これまでの都市計画審議会や松戸市議会において、市長や市から、市民が納得できる説明がありません。むしろ、都市計画審議会に了解を得られれば、「市長の後援会の関与疑惑」、「行政の公平性を損ねる問題」、「事業者間の競争性が働かない問題」についての説明責任が免責されるかのような、答弁を繰り返しています。

以上のことから、松戸市都市計画マスタープラン(市街化調整区域編)(案)のP52の上段の矢切地域を削除し、この矢切地域を除いた修正案について、本日、賛否をとって頂きたい。矢切地域については継続審議という扱いにしてほしい、という提案をいたします。