国連のグテーレス事務総長は、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警鐘を鳴らしています。

このような温暖化の伸展のなかで、松戸市としての熱中症対策がどのようになっているのか。
会派立憲民主党として9月議会の決算委員会で松戸市に質問したところ、松戸市として全庁的に熱中症対策を取り組んでおらず、各担当課の判断任せ、ということが分かりました。そのため、各担当課に対して、現状の熱中症対策を質問しました。

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<松戸市役所の駐車場スタッフの現状の熱中症対策(9月議会の議事録を転載)>

■質問
駐車場整理スタッフの熱中症対策(水分、塩飴、ファン付きウェアは雇用者側が用意?職員・スタッフ側が用意?)を教えてください。また、委託費のなかに熱中症対策費は盛り込まれているのか(仕様書にどう書いてる?)、お答えください。

■答弁(財産活用課)
本庁舎駐車場の警備につきましては、庁舎管理業務委託に含まれており、
平日の午前8時30分から午後5時まで、常時2名を配置しております。
主に駐車場内の巡回、駐車場所の案内、誘導等の対応など、屋外における業務となりますので、
特に夏場の高温時には、熱中症対策等、体調管理に留意する必要がございます。
すでに事業者側において、冷却タオルや塩分タブレットの支給、こまめな休憩がとれるよう
勤務ローテーションを30分配置ごとに15分の休憩をとるなどの対策を講じております。
このような一般的な熱中症対策につきましては、間接経費に含まれており、
その中で対応されているものと認識しております。
今後は、屋外作業が伴う当課の他の業務委託等も含め、現場状況の把握に努めるとともに
業務スタッフの体調管理を図るよう仕様書等の見直しを検討してまいりたいと考えております。

■要望
事業者側において一定の熱中症対策を講じていることをご紹介頂きました。
しかしながら、駐車場整理スタッフに対して、水分やファン付きウェアの支給があるのか、答弁ではわかりませんでした。これらは真夏日においては事業者側が支給するべきと思いますので、ご検討ください。
また、仕様書に熱中症対策を盛り込み、必要に応じて委託費にその対策費用を加算すべき、と要望します。

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<関根ジローの熱中症対策の考え方>

1.熱中症対策の必要性

国連のグテーレス事務総長は、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警鐘を鳴らしています。千葉県は、今年は9月14日の時点で、熱中症アラートが33日間も発表されています。しかしながら、松戸市職員や委託事業者のスタッフは、熱中症アラートが発動された環境においても、業務を遂行するため、屋外で仕事をしなければならない場合があります。このような真夏日での屋外勤務の熱中症対策として「水分、塩飴、ファン付きウェア」等を、市役所として市職員に支給しているのか、委託に関しては仕様書に熱中症対策を明記し委託費にその必要な費用を加算しているのか、について決算委員会で伺いました。

2.松戸市の熱中症対策の現状

答弁を聞いて、驚いたのですが、「担当課によって熱中対策の現状がバラバラであること」がわかりました。まず、市職員に対する熱中症対策ですが、少数ではありますが担当課によっては、市職員に対して「水分等の支給、ファン付きウェアの支給」を行っているところがありましたが、大部分の担当課は支給をしていないことがわかりました。真夏日については、屋外で勤務する職員に対して、市役所としてこれらの支給をすべきです。次に、委託事業者への熱中症対策ですが、多くの担当課で「仕様書に熱中症対策が明記されていない、委託費に熱中症対策が加算されていない、だけども熱中症対策は委託事業者がするべき」といった旨のご回答が多かったように感じました。これは、問題があると思います。松戸市が、委託事業者に対して、真夏日でも屋外勤務をしてもらう仕事を委託しているのであれば、当然にその熱中症対策費は松戸市が委託費に加算して支払うべきだし、仕様書に熱中症対策を明記して、その対策が事業者として行っているのか徹底を図るためにチェックしていくべきです。この点、国交省では、真夏日の割合によって現場管理費へ熱中症対策費用を加算するという取り組みをスタートさせています。国交省以外の省庁も同様の考え方を設けており、適用する自治体も増えていますが、残念ながら松戸市では今のところ導入されておりません。この「熱中症対策に資する補正」については、今後の議会で導入にむけて質問します。

3.全庁的に熱中症対策を取り組む担当課が不存在

さて、先ほど松戸市の熱中症対策が、「担当課によって熱中対策の現状がバラバラであること」を申し上げましたが、この要因は、松戸市として、市職員や委託事業者の熱中症対策をどうするのか?について、全庁的に取り組むための指針やガイドライン策定などする担当課が決められていないからです。市長におかれましては、熱中症対策について各課に任せるだけでなく、早期に全庁的に取り組む所管課を決めていただき、改善にむけてご尽力をいただきたいと思います。

4.ファン付きウエアは地元企業(株式会社マブチモーター)の応援にも繋がる

加えて、熱中症対策を検討した結果、社会に一般化しているファン付きウェアをさらに導入する、ということになった際にお願いです。ファン付きウェアのファンのシェアの5割超えを市内企業であるマブチモーター株式会社が占めているとのことです。市内企業を応援する観点から、市役所や委託会社でファン付きウェアを導入する際には、マブチモーターのファンが使用されているものを購入するよう、条件を付すことを、ぜひご検討ください。