関根ジローの2022年12月議会での質問がきっかけとなり、松戸市の広報広聴ハンドブック(広報を行うためのガイドライン)に「男女共同参画の視点に配慮した表現となっているか確認するためのポイントやチェックリスト」が追加される改善がされました。該当のページを添付します。改善のきっかけとなった質問の議事録を転載します。

一般的な話になりますが、行政の広報が「公の言論としては不適切ではないか」との批判が生じ、大きな論争になることがしばしばあります。このような事態に陥ると、多くの関係者の労力がさかれ、気持ちも憔悴し、あいつは敵だ味方だと分断を生む、このような争いになってしまうように私は感じます。

そこで、今回の松戸市の改善のように、内閣府男女共同参画局の発行した公的広報の手引きをもとに、チェックリストを設け、このチェックリストに合致する表現に、微調整したうえで、広報することで、「公の言論としては不適切ではないか」との批判を未然に防止することが可能となります。今後は、松戸市の市長部局だけではなく、消防・病院・教育委員会など全庁的に「広報を行うためのガイドライン」を活用していくように、働きかけてまいります。

一方で、千葉県や千葉県警は、安藤じゅん子県議に確認して頂いたところ「広報を行うためのガイドライン」を策定していないとのことでした。策定にむけて検討するように安藤県議が取り組んでいます。

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(議事録転載)

■質問:関根ジロー

広報物ガイドラインについて。
(1)松戸市としてどのような広報物ガイドラインを作成しているのか、お答えください。特に、平成15年に内閣府男女共同参画局が発行した公的広報の手引の内容が盛り込まれているのか、お答えください。
(2)広報物ガイドラインに実効性を持たせる取り組みについて、現状と今後の取り組みをそれぞれお答えください。
 
■答弁:総合政策部長

初めに、質問要旨(1)市としてどのような広報物ガイドラインを作成しているのかについてでございますが、職員一人ひとりが広報広聴に関する意識や資質を向上させるとともに、日々の業務の中での対応マニュアルとして、職員向けに広報広聴ハンドブックを作成、配布しております。

ハンドブックの中で、広報活動におきましては、テーマや対象者を明確にし、適切なタイミングで情報を発信すること、広報まつどやチラシのほか、市ホームページやSNS、動画配信など、各媒体の特性を考え、効果的に活用することを明記しております。

広報広聴ハンドブックに、内閣府男女共同参画局が発行する男女共同参画の視点からの公的広報の手引きの内容が盛り込まれているかにつきましては、市から情報を発信する際は、相手の人を尊重する視点を常に意識すること、広報物の作成に当たっては、人権に配慮した言葉遣いや表現が必要であるとし、性差を感じさせない写真やイラストを使用するよう配慮することを明記しており、基本的な考え方は盛り込まれているものと考えております。

このほか、松戸市職員のための男女共同参画配慮指針を活用し、男性は仕事、女性は家庭といった性別による固定的な役割分担を強調したり、伝えたい内容と関係がない女性を人目を引くために使用したりすることがない広報物の作成に努めております。

続きまして、質問要旨(2)広報広聴ハンドブックにより実効性を持たせる取り組みについてでございますが、現状は、職員に広報広聴ハンドブックの配布と広報研修での啓発を行っております。

今後は、より実効性を持たせるため、例えば男女共同参画の視点に配慮した表現となっているか確認するためのポイントやチェックリストなどを広報広聴ハンドブックに追加し、広報物に性別による固定的な表現がないかどうかなどを丁寧に検討してまいりたいと存じます。

■要望:関根ジロー

今後は、より実効性を持たせるため、例えば男女共同参画の視点に配慮した表現となっているか確認するためのポイントやチェックリストなどを広報広聴ハンドブックに追加し、広報物に性別による固定的な表現がないかどうかなど、より検討してまいりますとお答えいただきました。

広報広聴ハンドブックを改訂するとのこと、評価いたします。改訂の際には、チェックリストも設けていただけるとのことですので、全庁的に全ての部署、もちろん、消防や病院や水道も含めてですが、そのチェックリストを自主的にチェックした上で、全てのチェック項目に丸がついた広報物のみを対外的に発行するよう取り組みを徹底することを期待いたします。