松戸市ではこの4月から、
・第3子以降の給食費全額無償化(財源は県負担(事務費は松戸市負担))
・第2子の給食費半額無償化(財源は松戸市負担)
が始まりました。

将来的には、第2子や第3子に限定せず、第1子から給食費無償化すべきであり、実現にむけて粘り強く市議会で議論します。

また、現状では、アレルギーがある子ども、不登校の子ども、私学やフリースクールに通う子ども等は、給食費無償化の恩恵がありません。そこで、3月の松戸市議会予算委員会で、これらの子どもにも給食費無償化相当の給付をすべきと、強く要望をしました。市の答弁は、アレルギーの子どもについては給付を検討する、それ以外は給付は検討しない、というものでした。引き続き、すべての子どもが給食費無償化の恩恵を受けられるように、市議会で議論してまいります。

会派立憲民主党の戸張ともこ市議の予算委員会質疑の議事録を転載します。

↓↓↓

◎質問:戸張市議

小中学校給食管理運営事業について4点、伺います。

1点目として、私学の小学校や中学校在籍者は対象となりますか。対象とらない場合には、その理由をお答えください。

2点目として、フリースクールに通う子どもや不登校の子どもがいるご家庭は、給食費無償化の恩恵が受けられないことになります。このようなご家庭にたいして、給食相当費を給付する考えはないか、お答えください。

3点目として、アレルギーがあるお子さんで、学校にお弁当の全部または一部を持参している家庭は、無償化の恩恵が全部または一部受けられないことになりますが、市としてこのようなご家庭に、持参したお弁当分について実費を給付する考えはないかお答えください。

4点目として、第2子や第3子以降であることをどのように把握しますか。また、把握するための市の事務負担を教えてください。

◎答弁:松戸市


説明書293ページ、小中学校の給食管理運営事業について順次お答えいたします。

まず、私学の小中学校在籍者につきましては、県の補助金制度が公立学校を対象としているため、県の制度に則り松戸市立の小中学校在籍者を対象としているため対象外としております。

次にフリースクールに通う子どもや不登校の児童生徒がいるご家庭につきましては、給食を喫食し学校給食費を負担している世帯を対象としているため、支給の対象としておりません。


食物アレルギーを理由とした弁当持参者につきましても、同様に給食を喫食し学校給食費を負担している世帯を対象としているため、支給の対象としておりませんが、今後は、各小中学校の食物アレルギーを理由に弁当を持参している現状を把握して、どのような対応ができるか、検討してまいります。


最後に第2子や第3子以降の把握につきましては、扶養している子を確認するための申請書と健康保険証の写し等を保護者から提出して頂き、住民基本台帳や学齢簿などのシステムで該当者かどうかの確認を行い、減免決定を行っております。

今年度は、約11000件の申請があり、添付書類の確認やシステムでの確認作業、書類不備への対応、減免決定者の入力作業、ダブルチェック、決定通知書データの作成などの事務処理を行いました。

短期間で行うため、課内で人員増や会計年度任用職員を増員し、対応いたしましたが事務的負担が大きかったため、今後は事務負担軽減を図るための対策を検討してまいりたいと考えております。

以上です。

◎再質問:戸張市議

私学の小中学校在籍者や、フリースクールに通う子どもや不登校の児童生徒がいるご家庭について、県の補助対象ということや、給食を喫食し学校給食費を負担している世帯を対象としているため対象外とのことでした。
しかしながら、本事業は令和5年度予算のポイントにも明記されている「多子世帯の負担の軽減」です。私学の小中学校在籍者や、フリースクールに通う子どもや不登校の児童生徒がいるご家庭についても、給食相当を給付することは、まさに「多子世帯の負担の軽減」に資するものと思いますが、何が課題で対象としないのでしょうか。

食物アレルギーを理由とした弁当持参者に対しての給付は前向きにご検討ください。

事務負担についてです。短期間で行うため、事務的負担が大きかったため、今後は事務負担軽減を図るための対策を検討してまいりたいと考えております、とのことでした。この事務負担は、学校側には一切、負担は生じていない、という理解でよいでしょうか。

◎再答弁:松戸市

再質問について、お答えいたします。
 本事業は多子世帯の負担軽減を図るため、学校給食費を支援するものであることから、松戸市立の小中学校在籍者を対象としております。
 また、フリースクール等に通っていない不登校の児童生徒との格差が生じることや、該当者の出欠状況の確認をするなど、学校への負担が生じるため給付も含め、考えておりません。

次に、事務作業の負担につきましては、学校では児童生徒を通じて家庭への案内文書の配付のみを行いました。
 それ以外の事務作業は、学校給食担当室がすべて行いましたので、学校側の負担は生じておりません。

◎再再質問:戸張市議

1点の再再質問と、1点の要望します。

まず、再再質問、事務作業についてです。学校側にはほとんど負担がなかったことを確認できました。一方で学校給食担当室が大部分の事務作業を担ったということがわかりました。この事務作業は、第2子や第3子以降を把握するための事務負担ということですが、これらの事務作業に係る費用は一体いくらで、千葉県から補助があるのでしょうか。また、松戸市立の小中校生全校生徒を給食費無償化にすれば、その負担が不要となる理解でよいでしょうか。

次に、要望です。給食無償化の恩恵をうけない、私学の小中学校在籍者や、フリースクールに通う子どもや不登校の児童生徒がいるご家庭に対して、給付を行うことができないか聞きましたが、考えていない、という残念な答弁でした。給食費というのは、学年によって違いますが、だいたい年間5万円であり、子育て世帯にとっては、大きな負担となります。それにも関わらず、公立に通っている子どもは無償化するけど、私学の小中学校在籍者や、フリースクールに通う子どもや不登校の児童生徒がいるご家庭には給付しない、というのは「多子世帯の負担軽減の目的からずれている」と思うし、「家庭状況によって分断を生んでいる」し、「昨今、急速に社会の共通認識になってきた子どもを社会全体で育てようという考え方から逸脱する」と思います。

給食無償化の恩恵をうけない、私学の小中学校在籍者や、フリースクールに通う子どもや不登校の児童生徒がいるご家庭等に対して、給付の検討を強く要望します。

◎再再答弁:松戸市

再再質問について、お答えします。
令和5年度の事務経費は、郵送料や通知文書等作成委託料など、約932万3千円です。なお、事務経費は県の補助対象外となります。
また、松戸市立小中学校の全児童生徒を給食費無償化することで事務負担が大幅に削減できると考えております。