医療機関・保健所が依然としてひっ迫していることから、緊急事態宣言が3月7日まで延長されることになりました。これを受けて「上映会会場である松戸市民劇場が3月13日に予定通り借りられるか不透明になったこと」「緊急事態宣言中における上映会の準備活動が大きく制限されてしまうこと」等から、大変残念でありますが「延期」をすることにいたしましたので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

緊急事態宣言が解除され、感染者数が限定的になりましたら、改めてご案内をさせて頂きたく存じますので、よろしくお願いします。

上映会実行委員長 安藤じゅん子
上映会事務局 関根ジロー

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上映会にあたり、映画の主人公である小川淳也衆議院議員と、上映会委員長の安藤じゅん子・事務局の関根ジローが映画について対談をしました。

◆関根ジロー
この映画は小川議員を17年にわたり追いかけたドキュメンタリーです。2020年に都内2館で公開されると連日満席、口コミが広がり上映劇場は70館を超すなどドキュメンタリーとしては異例のロングランヒットを記録しました。なぜ、こんなにも注目される映画となったと思われていますか。

◆小川淳也
元々は監督の奥様が高校の同級生というのがご縁でした。あてもなくカメラを回されていましたが、制作を決意した段階は「誰が見てくれるのか」と周囲はみんな反対だったそうです。しかしこの間、高まる政治不信や、またコロナで多くの方の仕事や暮らしに政治が直接介入する事態になり、作品がこれからの政治を考えるひとつの題材として、新鮮に受け止められたのかも知れません。感想として「初心を大事に頑張ってくれている人がいて嬉しい」た「政治で結局問われるのは有権者自身だ」と言った感想に励まされています。

◆安藤じゅん子
私は2回、劇場で鑑賞させて頂いたのですが、2017年の衆議院選挙中の出来事がとても印象に残りました。 希望の党から出馬したことについて、有権者から「安保法制反対しとったじゃろが。 心は真っ黒じゃないか」と言われた場面がありました。 突然の合流劇のなか、どの立場で選挙を戦うか、大変に苦慮されたと思いますが、あの有権者の言葉に対してどう思われたのでしょうか。

◆小川
私自身が矛盾を抱えた選挙でしたので、あの男性の厳しいご指摘は当然のこととして受け止め、大変申し訳ない気持ちになりました。当時、前原代表の側近として執行部にいた責任感が半分、強大な基盤を持つ相手候補との闘いに、果たして無所属で選挙区で勝ちきれるか、という自信を持ちきれなかった、私の弱さが半分でした。有権者の皆様に自分自身の立ち位置を疑われてしまったことを悔いており、結果として台風で投票率も上がらない中、5000票もの白票が投じられたという重い事実を今でも背負っています。

◆安藤
もう1点質問させてください。映画のなかで、小川議員が「国民のためだとか、国家のためだとか、誰にも負けない自信があるんだけれども、党内での出世は非常に難しい」と苦悩する様子が描かれていました。 これは国家像を議論するよりも、政権批判をする議員が党内で評価をされやすい、ということだと思いますが、新しい立憲民主党ではどうでしょうか。

◆小川
どこの会社や組織でも同じだと思いますが、時に組織の目先の利益や都合に奉仕することと、社会全体に奉仕することが矛盾することがあります。その時に多くの人は苦悩と葛藤を抱えると思います。同時にそのときの上司にどれほど上手く取り入るか、気に入られるかという視点も目先の出世という意味では大事なことになってくるでしょう。新しい立憲民主党がこれからどうなるか、身内の論理や目先の利益ではなく、全体観を持ち、国民的公益に総力を挙げて奉仕する姿勢が極めて重要だと思います。

◆関根
若者の極めて低い投票率が社会問題化しています。 劇中では高校生から小川議員が「応援しています!」と言われる場面がありました。若年層に対して、どのような思いがありますか。

◆小川
日本の投票率は年齢プラス10ポイントと言われており、若者が投票に行かないのは大人社会全体の責任だと思っています。北欧では10代、20代も投票率が90%を超えていますが、学校や家庭で幼い頃から賢い主権者を育てるしつけと教育が行われています。日本ではむしろ政治の話をしないように育てられ、18歳になっていきなり、「選挙に行こう」と言われてもピンと来ません。昔は「明日は今日より良くなる」と思えた時代。これからは「明日は今日より厳しくなる」と思わなければならない時代。若い人たちがチャレンジ精神を発揮しづらい時代です。だからこそ私たち大人社会は、将来に向けて見通しの効く、持続可能な社会の姿を若い世代に指し示す責任があると思います。

◆安藤
最後に、上映会に申込を検討している松戸市民へのメッセージをお願いします。

◆小川
古くから水運と宿場町として栄えた松戸市は、現在も東京・埼玉に隣接する交流の拠点として、大きなポテンシャルを秘めた地域だと思います。50万人近い人口を擁する首都圏の都市として、大きな可能性を秘めており、生活環境や子育て教育、そして通勤や仕事環境とのバランスを重視した、新しい日本社会のモデルになる街として、さらに発展し日本をリードしていただけることを期待し、願っています。