2020年に開催された北川正恭・元三重県知事が審査委員長を務めるマニフェスト大賞※に援農ボランティア「野良の会」が、エリア選抜として選ばれました(2,842件から138件がエリア選抜として選ばれる)。先日、「エリア選抜認定証」をマニフェスト大賞事務局から送って頂きました(添付します)。

 

※マニフェスト大賞HP⇒http://www.local-manifesto.jp/manifestoaward/docs/2020092800119/

 

関根ジローは援農ボランティア「野良の会」のメンバーです。マニフェスト大賞応募にあたっては、応募文書の作成のお手伝いをさせて頂きました。応募文書は下記の通りです。

 

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●応募タイトル

 

市民団体である援農ボランティア「野良の会」を中心に、市民・農協・行政と連携した近郊農業を応援する取り組み

 

●取り組み概要 (300文字)

 

東京に隣接した千葉県松戸市は東京ドーム11個分の面積の農地を有していますが、近年では、従事者の高齢化や、農家戸数・従事者数・耕地面積が減少傾向です。苦境の農家を応援するために、農業に関心を持つ市民を対象に農業の知識と技術を養成し、農家に派遣する取り組みを、市民団体「野良の会」を中心に市民・農協・行政が連携して9年前から実施しています。市民にとって援農ボランティアは「農家の応援ができる」「農作業を手伝うことで健康づくりにつながる」「仲間ができる」「農家からお裾分けとして新鮮な野菜をもらえる」といった一石四鳥の市民活動です。現在は約70名の市民が援農ボランティアとして登録し、日々活動しています。

 

●取り組みの特徴(1000文字)

 

1.「野良の会」「農協」「行政」が連携し「広報活動」及び「援農ボランティアの養成」

 

農業に関心を持つ市民を募集することを目的に野良の会がリーフレットを作成し、「農協や市の主催イベント等で配布」したり、「行政が発行する広報紙に掲載」する取り組みを行っております。応募した市民に対しては、農協・市の協力のもと座学・実地研修を行い、農業の知識・技術のレクチャーを受けた援農ボランティアを養成します。

 

2.「野良の会」と「農協」が連携したマッチング活動

 

「援農ボランティアを受け入れている松戸市内の農家」の受け入れ希望日と、「援農ボランティア」の活動希望日を、野良の会が取りまとめを行っています。取りまとめた希望日のマッチングを、野良の会と農協が協力のうえ行い、決定した日時を農家・援農ボランティアに連絡しています。

 

3.活動を下支えする松戸市市民活動総合補償制度

 

松戸市市民活動総合補償制度とは、市民活動団体が無報酬で公益性のある活動を行っている際に事故があった場合、補償金が給付される制度です。野良の会も本制度の対象となっており、援農ボランティアの活動の下支えとなっています。

 

4.課題について

 

「受け入れ農家」及び「援農ボランティア」が増えれば増えるほど、活動日をマッチングするための「事務量の増大」や「通信料金の加算」が大きな課題となっています。マッチングを行う専任スタッフの確保や、通信料金の確保にむけて、行政に対して粘り強く支援を求めています。その結果、松戸市が2019年に策定した松戸市都市農業振興計画において、「援農ボランティアを推進していくこと」が盛り込まれました。今後の市議会で、具体的な推進策が議論されることになります。

 

5.まとめ

 

国において、2016年に、これまでの「宅地化すべきもの」とされてきた都市農地を、都市に「あるべきもの」へと明確にした「都市農業振興基本計画」が策定され、都市農業の果たす役割への期待が大きくなっています。一方で、都市農業の担い手が高齢化等するなかで、どのように農家を応援していくか重要な課題になっています。その方策のひとつとして、援農ボランティアへの期待も高まっていると思います。マニフェスト大賞を契機に、援農ボランティアが広く社会に認知され、全国的に援農ボランティアが盛んになり、日本の農業の下支えになることを願っています。