松戸市9月議会の一般質問で「小中学校への多目的トイレとウォシュレットの導入」等を求める質問を行いました。市として「多目的トイレは全ての学校に設置していく(校舎及び体育館)」「多目的トイレにはウォシュレットを導入できるように検討したい」等と明らかにしました。本件について、議会だより(11月号)に掲載されていますので、添付します。

 

関根ジローは、3つの理由から「小中学校に多目的トイレとウォシュレット」の導入を推進しています。

 

❶障害のある児童生徒が「多目的トイレとウォシュレット」を必要としている

 

❷災害時には避難所として活用されるが、障害者の避難者に「多目的トイレとウォシュレット」が必要とされている

 

❸平常時においても今後の学校の方向性として地域に開かれた学校(コミュニティスクール)への移行が全国的に少しずつ推進されており、ますます様々な方が学校にいらっしゃるなかで、「多目的トイレとウォシュレット」が必要とされている

 

議事録(未定稿)を転載します。

 

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◇質問:関根ジロー

 

質問事項1「学校トイレの洋式化について」は3点質問します。

 

まず質問の要旨(1)多目的トイレ及びウォシュレットについてです。

 

2020年3月時点での本市の小中学校の洋式化率ですが、小学校45校の平均で「校舎トイレについては洋式化率46%」「体育館トイレについては洋式化率9.5%」、中学校20校の平均で「校舎トイレについては洋式化率45.3%」「体育館トイレについては平均で28.4%」という現状です。この状況を「校舎については2024年までに76%に、体育館については3年かけて100%に推進する」ことを本年3月議会で本市が明らかにしたことはご案内の通りです。

 

学校トイレの洋式化は、市民から歓迎する声が挙がっており、私も市民からいろいろなお声を頂きましたが、その中で「子供に障害があるため多目的トイレも整備してほしいし、ウォシュレットも整備して頂けるとありがたい」という声についても伺いました。

 

ここで伺いますが、来年度以降、学校トイレの洋式化工事が本格化しますが、多目的トイレ及びウォシュレットの導入をどのように検討しているのかお答えください。

 

次に質問要旨(2)トイレの扉について(3)自動水栓及び自動照明については関連がありますので、一括して質問します。まず自動水栓及び自動照明についてです。本年3月議会において、私から「小中学校トイレの洋式化に当たり、トイレの水栓と照明について自動化されるのか」と質問したところ、「その考えはない」との答弁でした。しかしながら、その後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が社会問題化し、感染拡大防止の観点から、新しい生活様式が推進されるという、社会の大きな変化がありました。この新しい生活様式のキーワードのひとつに「非接触」が挙げられております。このようにコロナ禍を通して、非接触が社会に求められているなかで、学校トイレにおける自動水栓及び自動照明についても推進されるべきと思いますが、ご見解をお答えください。加えて、大便器や小便器の洗浄用のスイッチについても非接触のセンサーを導入するかどうかお答えください。

 

次にトイレの扉についてですが、こちらについても、感染症予防の観点である「非接触」の考え方から、出来る限り扉を設けないで済む構造を導入すべきと思いますが、ご見解をお答えください。

 

◇答弁:松戸市

 

質問事項1.学校トイレの洋式化についてご答弁いたします。

 

初めに、質問要旨(1)多目的トイレ及びウォシュレットについてでございます。

 

学校トイレの洋式化や身体的に不自由な児童生徒でも利用しやすい環境整備につきましては、これまでも保護者や学校関係者などからのご要望もいただいており、教育委員会としても早期実施に向けて取り組んでいるところでございます。

 

この取り組みの中で、多目的トイレにつきましては、現時点では、9校に設置されておりますが、各学校に1カ所は設置することを目指して、来年度から3カ年をかけて予定しております、51系統の校舎内トイレの洋式化工事の中で、多目的トイレも設置するよう計画しているところでございます。

 

多目的トイレの設置にあたりましては、議員ご案内のように、国土交通省から紹介されているスペックを有することを前提とはしておりますが、当整備は、既存トイレを改修工事として実施いたしますことから、必ずしも十分なスペースが確保されるとは限りません。その場合は、例えば、バリアフリー・車椅子対応のみになるケースや、予定しております51系統とは別の系統で実施することも検討してまいりたいと考えております。

 

したがいまして、体育館のトイレ改修につきましては、車椅子をご利用の方にも対応できる計画にしておりますが、多目的トイレとして整備するものではございません。

 

また、ウォシュレットにつきましては、現改修計画の中には含まれておりませんが、多目的トイレとして整備する箇所には、今後、検討してまいりたいと考えております。

 

次に(2)トイレの扉についてでございます。  トイレの入口の扉につきましては、トイレの外から内部が見えないように動線を計画することで、入口の扉を設けずに出入りできるよう進めております。しかしながら、改修対象のトイレのスペースが狭隘な場合は、便器や手洗いなどの数が減少してしまうため、引き戸を設ける計画なども検討しているところでございます。

 

次に(3)自動水栓及び自動照明についてでございます。

 

トイレの手洗い器に取り付ける水栓につきましては、校舎及び屋内体育館のどちらも自動水栓を計画しております。校舎においては、メンテナンスの必要がない電気式を、屋内体育館については、避難場所として停電時にも使用できるように発電式を考えております。

 

また、トイレ内の照明につきましては、多目的トイレや屋内体育館のトイレは個室タイプであるため、人感式を進めております。一方、校舎のトイレについては、人感式の有効性も認識しているところですが、人感範囲から外れる個室ブース内に長時間使用する際に、設定時間を過ぎた場合、照明が消えてしまうことなども考えられるため、スイッチ方式で進めておりますが、今後、校舎内についても児童生徒に不便とならない方策などを研究しながら、人感式の導入についても検討してまいりたいと考えております。

 

次に、大便器や小便器の洗浄用スイッチにつきまして、

 

大便器用には、校舎及び屋内体育館のどちらにも手動レバー式を進めており、小便器用には、校舎及び来年度より対象となる屋内体育館のどちらにもセンサー式を進めているところでございます。

 

◇要望:関根ジロー

 

多目的トイレについて、来年度から3年間かけて、各学校に1ヵ所は設置していくことを目指す、ということがわかりましいた。スペックに関しては、国土交通省から紹介されているスペックを有することを前提とすることもお答え頂きました。国土交通省から紹介されているスペックというのは具体的には、バリアフリー・車イスに配慮・オストメイト対応トイレ・赤ちゃんに配慮するためにおむつ替えシートやベビーチェアといった機能が列挙されています。学校は災害時には地域の避難所になりますし、平常時においても今後の学校の方向性として地域に開かれた学校であるコミュニティスクールへの移行が全国的に少しずつ推進されているなかで、ますます様々な方が学校にいらっしゃることになっていくのだろうと思います。そういった背景のなかで、様々な機能を有する多目的トイレが学校に整備されることは重要なことだと思います。スペースの制約があるとは思いますが出来る限り、国交省が求めるスペックを満たせるように努力して頂きたいと思います。加えて、オストメイト対応トイレを導入する際には、流し台の高さが固定式のものではなく、日本オストミー協会が推奨している流し台の高さが当事者の身長に応じて調節可能な「可動式オストメイト対応トイレ」の導入をお願いしたいと思います。また、ウォシュレットについては、現改修計画の中には含まれていないものの、多目的トイレとして整備する箇所には、今後、検討してまいりたいとお答え頂きましたので、期待したいと思います。

 

次に体育館トイレについてですが、車椅子をご利用の方にも対応できる計画にして頂いていること評価します。スペースの制約があると思いますが、可能な範囲で、車椅子以外の機能も盛り込むことを検討頂ければと思います。一方で、これまでの議会で私から質問していましたが、体育館に入るまでが階段でバリアフリーになっていない学校が多く散見されていますので、こちらも早期にスロープの設置できるように改めて要望します。

 

トイレの入口の扉については、原則、扉を設けない方向ということが確認できました。スペースの制約等がある場合には、引き戸を設けるなどの検討をせざるを得ない場合もあることも了解しました。

 

トイレ内の照明については、多目的トイレや屋内体育館のトイレは個室タイプであるため、人感式を進めているとのことでしたが、校舎のトイレについては要検討とのことでした。コロナ禍を通して、非接触が社会に求められているなかで、学校トイレにおける自動照明についても推進されるべきと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 

自動水栓と自動洗浄については了解しました。