新型コロナウイルス感染の自宅療養者のうち親族等に買い出しを依頼できない方は、ご自身で買い出しをしている可能性があり、その際、多くの濃厚接触者を生み出している恐れがあります。それを防ぐために、積極的に行政が関わり、自宅療養者が外出しなくても済む環境整備が必要であることから、関根ジローが所属する市議会会派「政策実現フォーラム」として5月2日に「新型コロナウイルス感染者の自宅療養中における生活支援等を求める要望書※」を市長に提出しておりました。

 

第2波の懸念が高まっていることから、本件について関根ジローと同一会派の戸張友子市議が6月11日の市議会本会議において、自宅療養中における生活支援の実現に向けて、市に質問をしました。松戸市として「今後第二波の拡大があった場合の状況等により、県から生活支援の協力を求められた場合に備え、買い物支援体制の構築を検討する」ことを明らかにしました。

 

※ 「新型コロナウイルス感染者の自宅療養中における生活支援等を求める要望書」

https://ameblo.jp/sekine-jiro/entry-12593916734.html

 

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◇質問:戸張友子市議

 

質問事項、新型コロナウイルス感染者の自宅療養中における生活支援について、を質問します。

 

4月24日、厚生労働相は新型コロナに感染した軽症者らの受け入れについてホテル等を中心にすると表明しました。しかしながら、4月24日のNHKの報道によりますと、4月23日時点において千葉県内で病院からホテルに移った人は13人に留まり、自宅待機中の人が271人に上っていることが報道されておりました。当時は、県によるホテル等の確保が遅れていたことや、毎日多数の感染者数が確認されていたことから搬送体制が確保できないなどの理由で、自宅療養者がホテル等に移れない状況がありました。

 

この自宅療養者のうち親族等に買い出しを依頼できない方は、ご自身で買い出しをしている可能性があり、その際、多くの濃厚接触者を生み出している恐れがあります。それを防ぐために、積極的に行政が関わり、自宅療養者が外出しなくても済む環境整備が必要と思われます。

 

そこで伺いますが、第2波が懸念されているなかで、「一人暮らしの自宅療養者」や「家族全員の感染者が確認された自宅療養家庭」等で、親類等に買い出しを依頼できない家庭を把握するとともに、必要な家庭に対して生活必需品の支援を行うように、県に要望すべきと思いますが見解をお答えください。加えて、県が生活支援を行わないと判断した場合には、市が対応すべきと思いますが、見解をお答えください。

 

◇答弁:松戸市

 

ご質問の親類等に買い出しを依頼できない家庭の把握についてですが、自宅療養家庭等の感染者の詳細について、市では把握できておりません。

 

しかし、松戸保健所において、家族全員の感染が確認された家族や1人暮らしの確認、ネットでの買い物環境の有無の確認、療養中の困りごとがないか等のフォローアップ等を行っております。

 

なお、5月1日付けにて厚生労働省から「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る自宅療養の実施に関する留意事項」が発出され、この中で「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」が都道府県を交付対象とし、創設されたことが記述されております。自宅療養は、軽症者等が外出しないことを前提に行うものであり、その間の生活支援として、都道府県が配食事業者等との契約に基づき、自宅療養者へ入所億サービスを活用した場合、その費用が交付対象となるものでございます。千葉県に契約状況を確認したところ、契約を結んでいる実績はなく、また自宅療養者への配食サービスの利用実績もないとのことでございました。

 

自宅療養者のフォローアップや生活支援につきましては、県がその役割を担っていることから、権限のない市が積極的に生活支援に携わっていく立場ではないことをご理解賜りたいと存じます。しかしながら、今後第二波の拡大があった場合の状況等により、県から生活支援の協力を求められた場合に備え、買い物支援体制の構築を検討してまいりたいと存じます。

 

いずれの場合におきましても、感染者の対応について、県から協力を求められた場合は、市として把握できていない感染者の情報が必要となってまいりますので、県や保健所へ情報提供を要請しながら対応してまいりたいと考えております。

 

◇要望:戸張友子市議

 

新型コロナウイルス感染者の自宅療養中における生活支援について、要望を申し上げます。

 

4月14日付けの毎日新聞が「奈良県天理市が新型コロナで自宅待機となった濃厚接触者に買い物代行サービスを始めた」と報道しました。濃厚接触者が不用意に外出することによって市中感染を防ぐことなどを目的として、市職員が本人や家族に代わって日常の買い物や薬の受け渡しを行うことで生活を支援するというものです。

 

また4月26日付けの朝日新聞には「東京都足立区が、新型コロナウイルスに感染して自宅療養する区民を支援するために自宅療養セットの支給を始めた」との報道がありました。食品やティッシュペーパーなどの日用品に加え入手困難なマスクなど生活必需品を週に1度、自宅まで区職員が車で配達に回るというものです。

 

このように少なくない自治体において、自宅療養中における生活支援を行う取り組みが始まっています。

 

このことについて答弁でありました通り、厚生労働省としても都道府県が配食事業者等と契約して、自宅療養者へ配食サービスを活用した場合にその費用が交付対象とするメニューを用意しておりますが、残念ながら千葉県では導入していない実態があります。松戸市におかれましては、第2波に備え、千葉県に対して「厚労省が用意している配食サービスを導入すること」や「県独自に配食以外にも生活必需品を配達すること」を求めて頂きますよう、要望します。加えて、結果として、千葉県として、「厚労省が用意している配食サービス」や「配食以外にも生活必需品を配達すること」を導入しない場合には、松戸市として新型コロナウイルス感染者の自宅療養中における生活支援が図れるようにご検討をお願いします。