様々な身長のオストメイト(※)の人がいらっしゃることを考慮すれば、流し台の高さが腹部と合うように、上下に可動するトイレの設置が望ましいです。

日本オストミー協会も、可動式オストメイトトイレを推奨していますが、社会に普及しているオストメイトトイレは固定式なタイプが一般的です。

松戸市では、日本オストメイト協会千葉県支部から「可動式オストメイトトイレ導入を求める要望」が市にされていることや、その要望をふまえた関根ジローの議会質問(議事録を転載)をきっかけに、公共施設の更新の際には、可動式オストメイトトイレの導入が積極的に推進されています。

先日、移転建て替えされた「明市民センター」にも導入が実現しています。

いまや、松戸市は可動式オストメイトトイレ導入のトップランナーです。

※オストメイトとは、癌や事故などにより消化管や尿管が損なわれたため、腹部などに排泄のための開口部(ストーマ(人工肛門・人工膀胱))を造設した人のことをいいます。

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(2013年12月議会)

◆関根ジロー:質問

松戸市公共施設におけるオストメイト対応トイレの整備状況がどうなっているのかをお答えください。併せて、オストメイト対応トイレに様々なモデルがあるなかで、千葉にあるオストミー協会では「流し台の高さが利用者によって調整できるモデルのオストメイト対応トイレ」を推奨しているとのことです。様々な身長の利用者がいるなかで、流し台の高さが固定されているタイプよりも、高さを調整できるタイプのほうが利便性が良いとのお話しを伺っています。この点について、流し台の高さが調整つくオストメイト対応トイレが松戸市でも導入されているのかお答え頂き、導入されていなければ今後公共施設を新設する際には、オストミー協会をはじめとした利用者からのご意見を聞きながらオストメイト対応トイレの整備をして頂けるかをお答えください。

◆松戸市:答弁

公共施設におけるオストメイト対応トイレにつきましては、癌や事故などにより消化器官や尿管が損なわれたため、ストーマと呼ばれる、人口肛門・人口膀胱を造設した方のトイレでございます。この障害で身体障害者手帳を所持されている方は、松戸市内に本年3月31日現在531人ございます。議員ご質問の、この方々が利用できるオストメイト対応トイレは、現在松戸市内の公共施設16施設に設置してございます。また、「洗浄台の高さを調整のできるオストメイト対応トイレが松戸市でも導入されているか」とのご質問ですが、この16施設の中にはございません。
今後につきましては、公共施設を新設する際、または、トイレを改修する際に、高さが調整できる等の可動式オストメイト対応トイレの設置を、オストミー協会他利用者のご意見を聞き、公共施設の管理者と協議しながら導入を検討して参りたいと考えております。

◆関根ジロー要望

オストメイト対応トイレについて「公共施設を新設する際、または、トイレを改修する際に、高さが調整できる等の可動式オストメイト対応トイレの設置を、オストミー協会他利用者のご意見を聞き、公共施設の管理者と協議しながら導入を検討して参りたい」とお答え頂きました。今回の質問では、流し台の高さが調整可能な可動式オストメイト対応トイレについて触れましたが、利用者からは、その他に、流し台付近に器具を置けるスペースが十分確保されているタイプのオストメイト対応トイレが好ましいなどの声が挙がっています。ぜひ、オストミー協会や利用者のご意見を聞きながらのオストメイト対応トイレの推進をして頂きたく強く要望します。また、現在、松戸市では松飛台駅周辺に新たな小学校(仮称:関台小学校)を建設する予定ですが、トイレについてはオストメイト対応トイレを含む多目的トイレを設置するよう松戸市に要望するとともに、その際にはオストミー協会や利用者のご意見を聞いて頂きますよう要望します。