【千葉県の「飼い主のいない猫の不妊・去勢手術等推進事業」は県内全ての市町村に恩恵があるように補助対象を見直すべきだ~先進的に取り組んできた松戸市にはほとんど恩恵がない事業になっている~】

 

2013年に改正された動物愛護管理法では、それまで行政が猫の引き取りを求められた際には引き取ることが義務だったところ、改正により引き取りを拒否出来るようになりました。引き取り拒否により、当時年間約13万匹殺処分されていた状況が改善されてきています。しかしながら、引き取り拒否により飼育放棄されてしまう猫が増加してしまう可能性が否定できません。

 

飼育放棄され野良猫化した不幸な猫を減らすには、不妊・去勢手術により個体の自然減少を目指す取組みをしていく必要があります。そこで、2013年の動愛法改正を契機に、松戸市が、飼い主のいない猫への不妊・去勢手術費用に対しての補助を創設するよう、関根ジローは議会で提案し、2014年6月から「飼い主のいない猫への不妊・去勢手術補助事業」が実現しております。その後、補助額増額についても議会で要望し、実現されております。

 

一方で、2019年度、千葉県が「飼い主のいない猫の不妊・去勢手術等推進事業」をスタートさせましたが、補助対象が『「新規」で本事業をスタートする市町村』と、『「既存」で本事業を行っている市町村については、例年の申請件数を基準として、基準を超えた件数』の一部を補助するという仕組みになっています。この仕組みだと、はっきりいって先進的に取り組んできた松戸市にはほとんど恩恵がない不合理なものとなってしまいます。

 

千葉県の事業はコチラをご覧ください⇒https://www.pref.chiba.lg.jp/eishi/pet/inu-neko/nekojigyou.html

 

そこで、このことにいて2019年3月の松戸市議会において「松戸市から千葉県に対して県内すべての市町村に恩恵がある事業に見直すようには働きかけるべき」と要望しました。千葉県が事業を見直すことにより、例えば、千葉県の補助額を、松戸市の不妊・去勢手術費用補助に上乗せすることが出来るかもしれません。

 

詳細は下記の議事録をご覧ください(未定稿)。

 

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◆質問

 

動物飼養管理事業について質問します。

 

2013年に改正された動物愛護管理法では、それまで行政が猫の引き取りを求められた際には引き取ることが義務だったところ、改正により引き取りを拒否出来るようになりました。引き取り拒否により年間約13万匹殺処分されている現状が改善されることに繋がりますので素晴らしいことだと評価をする一方で、引き取り拒否により飼育放棄されてしまう猫が増加してしまう可能性が否定できません。

 

飼育放棄され野良猫化した不幸な猫を減らすには、不妊・去勢手術により個体の自然減少を目指す取組みをしていく必要があります。そこで、動愛法改正を契機に、松戸市が、飼い主のいない猫への不妊・去勢手術費用に対しての補助を創設するよう、我会派は議会で提案し、2014年6月から「飼い主のいない猫への不妊・去勢手術補助事業」が実現しております。その後、補助額増額についても議会で要望し、実現されております。

 

ここで伺いますが、1つとして、これまでの実績をお答えください。2つとして、補助額について現状は、オス5,000円、メス7,000円、妊娠中のメス9,000円を限度として補助金を交付していますが、実態としてはこの補助金だけでは不足で申請者の持ち出しになっています。補助額増額にむけて市の見解をお答えください。

 

◆答弁

 

 ただいま関根委員よりご質問のありました、飼い主のいない猫の不妊去勢手術の実績及び予算確保につきましてお答えいたします。

初めに予算でございますが、当該事業は平成26年度に開始され、初年度の予算は750,000円でございましたが、平成27年度は1,000,000円、平成28年度は1,220,000円、平成29年度は1,390,000円と予算額は増加し、平成30年度は事業開始当初の2倍以上となる1,560,000円を確保し、予算執行率につきましても、各年度とも全額執行のペースとなっております。

次に申請件数でございますが、初年度は150件の申請がございましたが、予算の増加に伴い申請件数は年々増加傾向にあり、平成30年度は3月15日現在〇〇〇件となっており、初年度と比較して1.5倍以上の申請件数となっております。

また、1件当たりの補助額も、平成26年度当初はオス・メスともに、一律5,000円を限度としておりましたが、メスの手術費用がオスより高額なことから、委員ご案内のとおり、平成28年度から、メス7,000円、妊娠メス9,000円と、メスの手術費の補助限度額を増額し、申請していただく市民の方々の負担軽減を図っております。

 年々、飼い主のいない猫の不妊去勢手術に対する、市民の方々の関心が高まってきており、当該補助事業の重要性を感じております。

 今後も市民の方々の地域猫活動を支援するとともに、経済的負担を軽減すべく、予算の確保に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

 

◆要望

 

申請件数が着実に増加していることがわかり、市民の関心の高さや、この補助事業の重要性を改めて認識しました。

 

補助額については、平成28年度から、メス7,000円、妊娠メス9,000円と、メスの手術費の補助限度額を増額して頂き感謝しております。しかしながら、この補助額でも、自己負担が生じている現状であり、さらなる負担軽減を求める声が挙がっておりますので、ぜひご検討いただければと思います。

 

加えて、来年度、千葉県の補助事業がスタートすると聞き及んでおりますが、現在のところ、補助対象が、『「新規」で本事業をスタートする市町村』と、『「既存」で本事業を行っている市町村については、例年の申請件数を基準として、基準を超えた件数』の一部を補助するという仕組みと聞き及んでおります。この仕組みだと、はっきりいって先進的に取り組んできた松戸市にはほとんど恩恵がない不合理なものとなってしまいます。松戸市におかれましては、千葉県の動向を注視して頂き、必要があれば県内のすべての市町村に恩恵がある制度になるよう申し入れをしいて頂きたく要望します。