日本小児アレルギー学会によると、何らかの食物アレルギーを有する者の割合は「乳幼児で5~10%、小中学生で2.5~5%、成人でも数%」と推計されています。

松戸市は災害時の備蓄食糧として「アルファ米」と「ビスケット」を自前で備蓄をしてきました。アルファ米は、食物アレルギー物質を含みませんが、ビスケットは含みます。

そこで、関根ジローは「食物アレルギーがある人も、ない人も、災害時にはみんなが食べることが出来るアレルギー対応の食糧を備蓄すべきではないか」と市議会で提案を行いました。

その結果、2019年度中にビスケットをアレルギー対応の食糧に置き換えることになりました。実現のきっかけとなった議会質問(2016年12月議会)の議事録を転載します。

なお、本件は日本小児アレルギー学会による「大規模災害対策におけるアレルギー用食品の備蓄に関する提案」を参考にさせて頂きました(提案文を添付)。

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◆質問:関根ジロー

災害時における避難所のアレルギー対応について伺います。

東日本大震災では、要介護高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児、アレルギー等の慢性疾患を有するもの、外国人等が避難所等に避難を余儀なくされましたが、この要配慮者への支援が必ずしも十分でなかったことから、平成25年6月に災害対策基本法が改正され、避難所における生活環境の整備等が進められております。

この取り組みに当たって内閣府が「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」を策定し、この中にアレルギー対応食品等についても必要な方に確実に届けられるなど、要配慮者の利用にも配慮することと明記をされております。

さて、松戸市における備蓄物資はアルファ米とビスケットです。アルファ米はアレルギー物質不使用です。一方でビスケットは小麦でありアレルギー物質です。アレルギーの使用原因食物は鶏卵、牛乳、小麦と言われている中で、ビスケットを食べられない方に配慮するため、それらの方に対して代替えのアレルギー物質不使用食品を備蓄すべきと考えます。松戸市の見解をお答えください。

◆答弁:松戸市

現在本市で備蓄している食料は議員御案内のとおり、アルファ米とビスケットでございます。アルファ米はアレルギー物質を含まないいわゆるアレルギーフリーの食料でございますが、ビスケットにつきましてはアレルギー物質を含んだ食料でございます。議員御質問のとおり、内閣府の指針では、食物アレルギーの避難者に配慮した食料の備蓄について示されており、その必要性は認識していることから、今後はアレルギーに対応した食料の備蓄に努めてまいりたいと存じます。