松戸市の小中学校では自校調理方式を採用しておりますが、その給食調理室のトイレが老朽化した古い和式トイレのまま放置されております。おそらく、全国の自校調理方式を採用している自治体で同じような傾向があると思われます。

 

そんななかで平成25年に文部科学省は、給食室のトイレについてガイドラインを策定し、

①洋式トイレにすること

②トイレ個室内に手洗い設備(座ったまま手を洗えるようにする)を設けること

を自治体に求めています。

 

このガイドラインが示されているなかで、松戸市の「給食調理室のトイレの現状」と「改善に向けた見解」を今年6月議会で質問し、松戸市から「学校給食室のトイレ改善にむけて検討する」との答弁がありました。

 

なお、洋式化率は小中学校で40%、そのうち、座ったまま手が洗える仕様を備えたトイレは、小学校では5校、中学校0校という現状でした。

 

下記、議事録を転載します。

 

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■質問:関根ジロー

 

平成20年に学校給食法が改正され、学校給食衛生管理基準が法に位置づけられたことから、市長及び校長、調理場長の役割に、学校給食の衛生管理の充実に努めることが明記され、随時、施設の点検を行い、実施把握に努めるとともに、衛生管理上適正を欠く事項がある場合には、速やかに改善措置を図ることが求められております。

 

このような背景の中で、平成25年に文部科学省が「学校給食施設・設備の改善事例集」を策定し、全国の市町村に対して学校給食施設・設備の改善を求めているところです。

 

今回の質問では、この改善事例集の中から、調理従業者専用トイレの整備に焦点を当てて伺います。

 

事例集では、調理従業者専用トイレの整備の必要性を次のとおり明記しております。引用します。

 

「便には様々な病原微生物が存在し、排便時にはそれらが便と共に排泄されるので、トイレは食中毒を起こす病原体に汚染される危険性が高い場所です。排便時にノロウイルス等により便器が汚染されたり、手指を介してトイレのドアノブ等が汚染されたりする可能性が高くなります。このことから調理従事者専用のトイレを設置する必要があります。さらに、用便後の手指は最も危険な汚染源であることから、衣服を整える前に手洗いができるよう、トイレの個室には手洗い設備が必要です」、

 

引用終わり。

 

そして、具体的な改善事例として、一つとして、和式トイレから洋式トイレにすること、二つとして、その洋式トイレに座ったまま手洗いができる位置での手洗い設備を設けることを示しております。

 

ここで伺います。

 

松戸市における保育所及び小中学校の調理従事者専用トイレにおいて、一つとして、洋式化率の現状はどうなっているのか、二つとして、洋式トイレに座ったまま手洗いできる位置に手洗い設備が設置されている割合の現状がどうなっているのか、お答えください。

 

また、今後どのように改善していくかもお答えください。

 

■答弁:松戸市

 

小中学校及び公立保育所の調理従事者専用トイレについてでございますが、現在の洋式化率は小中学校で40%、公立保育所で76.5%となっております。そのうち、座ったまま手が洗える仕様を備えたトイレは、小学校では5校ですが、中学校及び公立保育所ではございません。

 

小中学校の和式トイレの改修方針としまして、段階的な洋式化を予定しております。

 

国が推奨する手洗い設備につきましては、小中学校及び公立保育所ともに施設自体が古く、現在の基準での設置が構造上困難な箇所もありますことから、各施設の状況に応じて設置を検討してまいりたいと考えております。

 

以上、御答弁とさせていただきます。

 

■要望:関根ジロー

 

調理従事者専用トイレについてですが、子どもたちの食の安全を確保するという観点はもちろんですが、調理室で勤務されている方たちの職場環境改善という観点からも、極めて重要な問題だというふうに思います。

 

洋式化率の向上及び座ったまま手が洗える仕様を備えたトイレの改善をよろしくお願いいたします。