民主党は19日夕、東京・新宿駅西口で「安倍政権の暴走をただす全国キャンペーン」のキックオフとなる街頭演説会を開催し、岡田克也代表、蓮舫代表代行、枝野幸男幹事長が聴衆に訴えた。

 岡田代表は国会での安倍総理との党首討論を終えて演説会場に駆けつけ、「安全保障法制は、正直に、そのリスクも含めて説明すべきだ。しかし、安倍政権は10本の法律を1本にまとめて国会に提出し、この夏までには成立させるとアメリカで約束してしまった」と政府の不誠実な対応を批判。政府案が通れば「現に戦闘が行われている現場以外でなら自衛隊は活動できることになる。そこにリスクがあることを、まず総理がしっかりと認めるべきだ」と訴えた。

 蓮舫代表代行は、「安倍総理は経済は良くなったと言うが、『一生派遣』『残業代ゼロ』を進めようとしている。言っていることと、やっていることが違う。そして戦後70年、先輩たちが命をかけて守ってきた平和、繁栄。そのことも安倍政権は180度変えて行こうとしている」などと現政権の危うさを訴えた。

 枝野幹事長は、「国会は2つの大きなテーマで後半に入ってきた。日本の宝が、内からも外からも壊されようとしている。内からは非正規雇用の拡大によって、正規雇用が奪われる労働法制の改悪。外からは集団的自衛権に象徴される、安保法制の転換だ。日本がどうして経済大国へ成長することができたのか。先輩世代の皆さんが額に汗して働いてきた、その結果だ。今の労働法制の改悪は、日本の宝であるそういう人たちを目先の利益のために安く使い捨てるということに他ならない」と安倍政権の安保法制転換や労働法制改悪方針を厳しく批判した。