関根ジローが朝日新聞(’13.11.28)に掲載された記事を再掲します。

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汚い 臭い 暗い
学校トイレ、3K返上

「汚い、臭い、暗い」と3Kのイメージがつきまとう学校トイレを快適空間に変えようと、県内の公立小中学校で洋式化が進んでいる。千葉市は現在4割が洋式だが、約15年後には7割を目指す。県内の市議を中心に、地方議員ネットワークも結成され、行政に洋式化を働きかけている。

県内小中、洋式化の波

同市の小学校のトイレは今年3月末現在で、洋式が39%、和式が61%。中学校では洋式41%、和式59%とまだ和式の方が多い。だが、耐震工事や大規模改修などを進める学校では洋式が主流になってきた。

4階建て校舎のリニューアルが進んでいる美浜区の磯辺小学校では、各階に男女1個ずつ和式を残し、あとは全部洋式に変わる。

神尾祝子校長は「学校のトイレは暗くて汚いイメージがあり、ストレスを感じる子どももいます。洋式できれいになることを子どもたちはとても楽しみにしています」と期待する。

昨年9月から新校舎になった中央区の松ヶ丘中では、かつては全部で6ヵ所しかなかった洋式トイレが、現在は54ヵ所の個室のうち42を占めるまでになった。布施勝美校長は「これまで排便しにくかった子供たちにも、しやすい環境が整った。トイレ掃除のやりがいがあると好評です」と話す。

また、鎌ヶ谷市では国の交付金などを利用して整備をすすめ、現在の洋式化率は約4割。今年度も約2千万円をかけて、市立第四中で改修している。

88個の便器のうち17個しかなかった洋式便器を58個に増やすという。

船橋市は今年3月末で27%、柏市は9月末で36%、松戸市は今年度末で33%の洋式化を見込んでいる。

自治体に洋式化を働きかける「学校トイレの洋式化を推進する地方議員ネットワーク」は、昨年11月に結成された。

松戸市議員の関根ジローさん(29)が呼びかけ、現在メンバーは20都道府県で100人を超える。

もともとは関根さんが東日本大震災の被災地にボランティアに行き、学校トイレの洋式化の必要性を痛感したのが始まりだ。

避難所っなった学校のトイレが和式だったため、障害者やお年寄りには大きな負担になっていた。

「いざという時に、誰もが安心して避難生活を送れるためにも洋式トイレの促進は必要です」と話している。