3月議会の予算委員会で、私から松戸市に対して、小中学校のトイレの洋式化について目標をもって取り組んで頂きたいと要望したのにも関わらず、いまだに松戸市は目標設定すらしておりません(関連の記事はコチラをご覧ください)。

各小中学校のトイレの洋式化率(平成24年1月31日現在)について調査しました。各松戸市小中学校のトイレの洋式化率は下記の通りです。

【各中学校のトイレの洋式化率(平成24年1月31日現在)】(クリックすると大きくなります)
松戸市議会議員  関根ジロー オフィシャルブログ「48万市民のパワーを結集しよう。」Powered by Ameba

【各小学校のトイレの洋式化率(平成24年1月31日現在)】(クリックすると大きくなります)
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【各中学校のトイレの洋式化率】
小金中 62.8%
旭町中 40.0%
第六中 32.6%
根木内中 30.8%
河原塚中 28.8%
金ヶ作中 28.6%
新松戸南中 28.3%
第四中 27.7%
小金北中 27.3%
六実中 27.0%
第五中 26.5%
第一中 26.3%
小金南中 24.4%
第三中 23.3%
和名ヶ谷中 21.3%
栗ヶ沢中 18.2%
古ヶ崎中 15.8%
牧野原中 15.7%
第二中 13.5%
常盤平中 13.2%

【各小学校のトイレの洋式化率】
幸谷小 55.6%
新松戸西小 37.5%
高木二小 37.1%
寒風台小 36.4%
牧の原小 34.7%
相模台小 29.2%
梨香台小 28.6%
金ヶ作小 28.6%
貝の花小 27.9%
常一小 27.6%
松ヶ丘小 26.4%
大橋小 25.8%
常二小 24.4%
新松戸南小 24.0%
上本郷小 22.6%
松飛台二小 22.2%
栗ヶ沢小 21.8%
横須賀小 21.5%
馬橋北小 20.6%
六実三小 20.6%
稔台小 20.0%
東部小 19.4%
根木内小 19.4%
殿平賀小 19.3%
南部小 18.7%
矢切小 18.4%
六実二小 18.2%
上本郷二小 18.2%
八ヶ崎小 17.6%
河原塚小 17.5%
松飛台小 16.9%
旭町小 16.4%
小金北小 16.4%
八ヶ崎二小 16.3%
常三小 16.2%
中部小 15.9%
古ヶ崎小 14.7%
馬橋小 14.6%
北部小 13.7%
柿ノ木台小 13.3%
六実小 13.1%
小金小 12.6%
和名ヶ谷小 10.6%
高木小 10.2%

私は松戸市における、小中学校のトイレの洋式化率について、2つの問題があると思っています。

1つめは、一般家庭における洋式トイレを保有している世帯が約90%の一方で、小中学校のトイレの洋式化率は約26%(平成24年度末見込み)で、家庭と小中学校のトイレの洋式化率に、極めて大きな差がある問題です。

もう1つは、各小中学校のトイレの洋式化率に大きな差が生じてしまっていることです。例えば、中学校では「小金中62.8%」と「常盤平中 13.2%」を比較すると、「49.6%」の差が生じています。また、小学校では「幸谷小 55.6%」と「高木小 10.2%」を比較すると「45.4%」の差が生じています。

さらに、この各小中学校のトイレの洋式化についてですが、今後ますます、各小中学校のトイレの洋式化率に大きな差が生じる可能性があります。松戸市の説明では、「小中学校におけるトイレの洋式化については、平成24年度より校舎の耐震改修工事と併せて、対象となる校舎棟におけるトイレの洋式化工事を実施する」としています。トイレの洋式化を平成24年度からではありますが実施することについては、評価をしますが、一方で、平成23年度末時点で耐震化が完了した学校について、トイレの洋式化をしていく計画を松戸市は持っていません(平成23年度末時点で耐震改修を実施した小中学校はコチラをご覧ください)。このことについて、各小中学校のトイレの洋式化率の差が、今後、拡大するかどうか確かめるために、松戸市に対して「平成24年度末見込みの各学校のトイレの洋式化率データ」を明らかにするよう、6月15日に、調査依頼をしています。

ところで、この学校におけるトイレの洋式化ですが、文科省が調査を始めているとの報道がされていましたので、記事を転載します。

MSN産経ニュース(2012.12.6)より転載★

 「臭い・汚い・暗い」の3Kと揶揄(やゆ)される学校のトイレについて文部科学省が先進的なトイレ改善を実施した学校の事例について、初めて調査を行ったことが5日、分かった。和式が主流の学校トイレの洋式化を求める声は多く、今回の調査を機に全国の学校トイレの改善が加速する可能性が出てきた。

 全国の公立学校では約70%が建築後25年以上経過しており、トイレも和式が主流を占めている。家庭や公共施設で洋式が普及し、和式に不慣れな子供が学校でトイレをがまんすることが多いとの指摘があった。

 文科省では、先進的なトイレ改善事業を行っている東京都世田谷区と葛飾区、川崎市の学校の取り組みを調査。トイレを改修する基本計画の策定やデザインの検討、児童が参加したワークショップの例など整備事例を集めた。

 文科省は、調査した事例集を全国の小中学校に配布。「きれいになったトイレに対する驚きや喜びを生かし、学校施設を大切に使うという相乗効果を期待したい」としている。

改修後回し、課題は財政難

 文部科学省が初めて行ったトイレ先進化の調査。だが、財政難などを理由に長年「後回し」にされてきたことで、学校トイレだけが社会から取り残されている現状が浮かぶ。

 「学校のトイレ研究会」(東京都世田谷区)が平成21年に全国の小中学校などを対象に実施したアンケートによると、トイレの和洋比率について「全部和式」と「和式が多い」と回答したのは84%に上った。大手衛生陶器メーカー「TOTO」によると、便器の出荷ベースでは昭和52年に洋式が和式を逆転。現在は九十数%が洋式となっており、学校だけが洋式化が進んでいないことがうかがえる。

 同会が大阪府和泉市の小学校で、トイレの改修前に校内でトイレを我慢したことがあると答えた児童75人に理由を聞くと「トイレが汚くて臭うから」(65人)「和式便器が嫌だから」(54人)が群を抜いた(複数回答)。

改修前には「大便をするのが恥ずかしい」(16人)「大便をするとからかわれる」(7人)と回答していた児童も、改修後には、「恥ずかしい」が4人に減り、「からかわれる」と回答した児童はいなくなった。同会の河村浩事務局長は「トイレのマイナスイメージがあったことで、からかわれたりしていたとうかがえる」と指摘する。

 だが、トイレの洋式化が思うように進まない最大の理由は財政面での課題だ。

 文科省によると、トイレを洋式化するなど改修を行うと、1校当たり3千万円から5千万円かかるという。文科省では公立小中学校の耐震化に来年度概算要求で計2325億円を盛り込み、全国の約90%で耐震化が進むが、トイレ改修は各自治体任せなのが実情だ。文科省では「トイレ改修が進んでいる自治体は財政状況が良いところが多く、費用面から一気に改修が進むことは難しい」との見方を示している。

 こうした現状に対し、河村事務局長は、「被災地でも洋式を望む声は強く、弱者には和式は百害あって一利なしといえる。対策を早急に進めてほしい」と訴えている。

 震災後、文科省に設置された有識者による学校施設整備に関する検討会も7月に、「災害時には高齢者や障害者など要援護者が使用することを想定したトイレについては、洋式が望ましい」とし、更衣室やおむつ替えもできる多機能トイレの設置を求めている。

★★

※市民の皆さまから、「学校のトイレの洋式化と並行して、高齢者が使用する公共施設のトイレの洋式化についても取り組んで欲しい」とのメールを頂きました。おっしゃる通りですので、次回の松戸市9月議会に取り上げられるよう、準備をしていきたいと思います。