9月13日、野田内閣総理大臣所信表明演説が行われました。

松戸市議会議員  関根ジロー オフィシャルブログ「48万市民のパワーを結集しよう。」Powered by Ameba

所信演説のなかで、先日私のブログで紹介した遠藤未希さんについて、述べられていました。
私の想いも、野田総理と同じ想いです。

☆(所信表明演説抜粋)★

この国難のただ中を生きる私たちが、決して、忘れてはならないものがあります。

それは、大震災の絶望の中で示された日本人の気高き精神です。

南三陸町の防災職員として、住民に高台への避難を呼び掛け続けた遠藤未希さん。

防災庁舎の無線機から流れる彼女の声に、勇気づけられ、救われた命が数多くありました。

恐怖に声を震わせながらも、最後まで呼び掛けをやめなかった彼女は、津波に飲まれ、帰らぬ人となりました。

生きておられれば、今月、結婚式を迎えるはずでした。

被災地の至るところで、自らの命さえ顧みず、使命感を貫き、他者をいたわる人間同士の深い絆がありました。

彼女たちが身をもって示した、危機の中で「公」に尽くす覚悟。そして、互いに助け合いながら、寡黙に困難を耐えた数多くの被災者の方々。
日本人として生きていく「誇り」と明日への「希望」が、ここに見出せるのではないでしょうか。

忘れてはならないものがあります。

それは、原発事故や被災者支援の最前線で格闘する人々の姿です。

先週、私は、原子力災害対策本部長として、福島第一原発の敷地内に入りました。

二千人を超える方々が、マスクと防護服に身を包み、被曝と熱中症の危険にさらされながら、事故収束のために黙々と作業を続けています。

そして大震災や豪雨の被災地では、自らが被災者の立場にありながらも、人命救助や復旧、除染活動の先頭に立ち、住民に向き合い続ける自治体職員の方々がいます。

御家族を亡くされた痛みを抱きながら、豪雨対策の陣頭指揮を執り続ける那智勝浦町の寺本真一町長も、その一人です。

今この瞬間にも、原発事故や災害との戦いは、続いています。

様々な現場での献身的な作業の積み重ねによって、日本の「今」と「未来」は支えられています。

私たちは、激励と感謝の念とともに、こうした人々にもっと思いを致す必要があるのではないでしょうか。

忘れてはならないものがあります。

それは、被災者、とりわけ福島の方々の抱く故郷への思いです。

多くの被災地が復興に向けた歩みを始める中、依然として先行きが見えず、見えない放射線の不安と格闘している原発周辺地域の方々の思いを、福島の高校生たちが教えてくれています。

「福島に生まれて、福島で育って、福島で働く。福島で結婚して、福島で子どもを産んで、福島で子どもを育てる。福島で孫を見て、福島でひ孫を見て、福島で最期を過ごす。それが私の夢なのです。」

これは、先月、福島で開催された全国高校総合文化祭で、福島の高校生たちが演じた創作劇の中の言葉です。

悲しみや怒り、不安やいらだち、諦めや無力感といった感情を乗り越えて、明日に向かって一歩を踏み出す力強さがあふれています。

こうした若い情熱の中に、被災地と福島の復興を確信できるのではないでしょうか。

今般、被災者の心情に配慮を欠いた不適切な言動によって辞任した閣僚が出たことは、誠に残念でなりません。

失われた信頼を取り戻すためにも、内閣が一丸となって、原発事故の収束と被災者支援に邁進することを改めてお誓いいたします。

大震災後も、世界は歩みを止めていません。

そして、日本への視線も日に日に厳しく変化しています。日本人の気高い精神を賞賛する声は、この国の「政治」に向けられる厳しい見方にかき消されつつあります。

「政治が指導力を発揮せず、物事を先送りする」ことを「日本化する」と表現して、やゆする海外の論調があります。

これまで積み上げてきた「国家の信用」が今、危機にひんしています。

私たちは、厳しい現実を受け止めなければなりません。

そして、克服しなければなりません。

目の前の危機を乗り越え、国民の生活を守り、希望と誇りある日本を再生するために、今こそ、行政府も、立法府も、それぞれの役割を果たすべき時です。

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所信表明動画はコチラをご覧ください。