華やかに着飾るも、選ばれなかったその先は | 香散見草

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三者三様徒然記+
~テーマごとに綴る三人の随筆PLUS ONE~

【食品ロス】

【rozann】

 

 飽食の時代になったと言われて久しい。いつでも好きなものを好きなだけ食べられる。でもすべての食べ物が人の胃袋に消えているわけではない。閉店間際になれば安売りのシールが貼られるスーパーやコンビニの惣菜や弁当が完売するわけではないし、飲食店だって売り切れを好まなければ余るほどの食材を準備する。それらは賞味期限や消費期限を迎え廃棄される運命にある。
 食品ロスである。
 廃棄後の道は意外と知られていない。タブーとも言えるのだ。調べてみると多くの廃棄物は焼却して埋立に使われる。もちろんこの廃棄物(ゴミ)は食料品だけではない。近年のゴミの総量は約4300万トン程度(東京ドーム約115杯)。そのうち食品由来の量が約1900万トンで、その中の約700万トンが食品ロス分(可食分)と言われる。再利用(加工品や飼料)分にならない焼却埋立分は約1400万トン。年間の可食品量は1億2000万トンと言われるから、約1割弱が食品ロスになっている計算だ。
 毎年この程度の廃棄物が発生し、地球を埋め立てていくらしい。SDGsは陸地を増やすことなのか。ここ数年は少しずつ減少していると言われるが。今年もさっそく恵方巻、バレンタインと食品ロス祭りに忙しい。