草枕 | 長崎 川谷歯科の院長ブログ

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小江原消防署 斜め前にある 歯科医院です。 

熊本から 戻って 漱石の 「草枕」が

気になって・・・

 

眼下に 有明海が・・・

 

濃い緑に 囲まれた あの前田家別邸で

漱石が・・・

 

風呂場があって 離れがあった

あそこで 過ごしたんだと その後

強く 印象に 残り・・・

 

なんとか 読み終えた♪

 

 

草枕の舞台である 前田家別邸・・・ 

 

 

 

 

 

 

熊本市街から 最も近い 熊本県玉名市

「那古井温泉」(小天温泉)が モデル。

 

最も近い?

 

熊本市街から クルマで 結構な

距離だったが・・・

 

まさか 歩いて?

 

草枕は 漱石の言う 非人情の世界を

描いた作品で 明治39年(1906)に

発表・・・

 

明治30年(1897)の暮、第五高等学校

教授であった 30歳の漱石が この別邸

訪れ 離れに宿泊し 数日間 ゆっくりと

過ごす・・・

 

「温泉や 水滑らかに 去年の垢」

 

 

 

「寒い。手拭を下げて、湯壺へ 下る。
三畳へ 着物を脱いで、段々を 
四つ

下りると、八畳ほどな風呂場へ出る」

 

 

 

階段が 小説では 4段と 書かれているが

実際は 7段 と 訂正されていた・・・

 

 

 

内容的に 登場人物が 特定されると

まずいのではないかと 思われるような

部分が・・・

 

「今まで見た女のうちでもっとも

うつくしい所作をする。自分で

うつくしい芸をして見せると云う気が

ないだけに役者の所作よりもなお

うつくしい」

 

しかしながら 「草枕」の舞台全般を

分からないように 工夫してあるそうだ・・・

 

あと 小説の中の 「観海寺」・・・

 

和尚や 納所坊主らとの交流の場面も

詳しく書かれていて 関係者に 読まれ

ては まずいのではと 思ったり・・・

 

宿の近くに そんな お寺が あるのかと

思いきや・・・

 

それは 度々訪れた 漱石が見知った

いくつかの寺を 合わせて表現して

いるそうだ。

 

現代の言葉遣いや 表現とは 違う

明治時代の漱石に 触れて なんだか

自分のご先祖さまに 出会い 過ごした

ような 妙な気分だった・・・

 

知らない 日本語が いっぱい!

 

スマホも パソコンも無いのに・・・

 

よくぞ こんな たくさんの 日本語を

駆使して 奥深い 表現を・・・

 

頭の奥底から 湧き出てくるのだろうか?

 

お陰で このあと 明治 大正 昭和初期

の作家の小説も 読んでみたいなと・・・(^^ゞ