歌舞伎座新開場 杮葺落六月大歌舞伎 第一部 | 歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

俳優、ダンサー、歌舞伎ライター関亜弓による大衆向日記です。

チリから帰ってくるのが6月下旬だから
歌舞伎座の一部を観れないかもしれないという恐怖が
荷造り終わらないかもという恐怖に負けてしまい、
きてしまいました。歌舞伎座初日。

1370727881505.jpg
最悪パスポートあればいいよね!


という前向きさですべてに蓋をして行ってきました。
================================================

不破伴左衛門 橋之助

名古屋山三 勘九郎

茶屋女房お駒 魁 春

六歌仙容彩

二、喜撰(きせん)

   

喜撰法師 三津五郎

所化 秀 調

亀三郎

亀 寿

松 也

梅 枝

歌 昇

萬太郎

巳之助

壱太郎

新 悟

尾上右近

廣太郎

種之助

米 吉

廣 松

児太郎

鷹之資

祇園のお梶 時 蔵




================================================



喜撰がとにかく面白かった!
初日の熱気と、演目が持つ軽妙さと、長唄と清元のかけ合いが
相まって本当にノリノリで最高。

何と言っても演者がかわいい!!
踊っていて楽しんだろうなと、単純に思えた。
(もちろんめちゃくちゃ大変だろうけど)

あと総踊りをみていて、バレエのコールドバレエとは
やっぱり違うんだなと考えさせられた。

バレエのコールドはそもそも色を統一することを目的としている。
そのためにダンサーの身長や体型を統一させるし、足の上げる高さ、角度、タイミング、一糸乱れぬ動きが見せ所。

その点歌舞伎は、もちろん間などは合うほうがいいけど、
カウントであわせるような揃え方はしないだろうし、
見た目も身長も体型だって役者によって様々。
それが面白い。
独特のくせみたいなものもあるし、その上で観客は視点を定める。

あと同世代同士の総踊りは観てるほうは楽しめるけど、やってるほうの気持ちは計りしれない。


その可愛い所化たちをまとめあげた上で、飄々とした愛らしさを振りまく
三津五郎さんの踊りを支えているのは
圧倒的な技術力だと思い知らされた。

卓越したテクニックの上に現れる軽さ、遊び心。

これは何にでもいえること。
表面的な美しさ、小手先の表現は簡単に見破られる。



と、いろいろ後づけみたいになっちゃったけど、
もちろん単純に楽しい気持ちで歌舞伎座を後にしましたよ。

それから今後の堅実かつ、ポップな(笑)
歌舞伎の打ち合わせでテンションだだだだだだ上がり。

そしてそして、20日のイベント打ち合わせで
また歌舞伎座に舞い戻る。
またテンションだだだだだだだだだ上がり。

これから色々面白くなる。けど
それこそ、着実に地に足つけた状態で、
その上で、着色できたらいいと思います。


で、さすがに明日出発だからと帰って荷造りしようと思いつつも、

出来ず!

それでも翌日、新幹線ぎりぎりで国立劇場に行こうと目論んでいました。
が、さすがに
そんなフトドキモノを天は許してくれる訳もなく。

出発前に、京都一週間滞在からのチリという約半月分の
荷造りをなめてました。


チリといえばラテンっぽいイメージだから常に半袖だと思ってたら
地球の反対側、つまり季節は逆。


コートと半袖シャツと季節感めちゃくちゃな服たちを
つめこみなんとか完成。

重い。

慌てて乗ったタクシーにトランクを入れるのを運転手さんに手伝ってもらったら、
走行中に「ところであの大きな荷物、一体どこ行くの?」と問われる程。



27時間のフライトに耐えるため
本とか、PCとか、お菓子とか、入れたから?





あと歌舞伎のDVDを大量にいれました。
















プレイヤーを忘れました。








しょうがないからチリでは
中心に穴が空いたお皿か、

フリスビーとして使うことにします。