今月は七世 松本幸四郎 追遠(ついえん:先祖の徳を追慕して心をこめて供養すること。って言葉初めて知りました)公演で所縁のある演目を上演。
昼夜勧進帳祭り。
一、国性爺合戦(こくせんやかっせん)
獅子ヶ城楼門
獅子ヶ城内甘輝館
同 紅流し
同 元の甘輝館
和藤内 松 緑
錦祥女 芝 雀
老一官 歌 六
渚 秀太郎
甘輝 梅 玉
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶 團十郎
富樫左衛門 幸四郎
亀井六郎 友右衛門
片岡八郎 家 橘
駿河次郎 右之助
常陸坊海尊 市 蔵
幕開きは七世幸四郎の当たり役だった和藤内を松緑さんでの国姓爺合戦。
改めて観て、これは鑑賞教室でやる演目ではないよな~と数年前を思い出した。
でも最近雀右衛門さんの著書を読んで、更に芝雀さん愛が深まっていることと、シドコロの多い渚を秀太郎さんが演じていらして私としては大満足でした。
この渚というお役は、市川右之助師匠も務められていて、すごく胸を打たれたことも思い出します。
ってことで、右之助師匠!
勧進帳の駿河次郎でご出演前の、楽屋にお邪魔いたしました。
着付も見せていただいて、久々にいろいろお話も出来て嬉しかったなあ。
私が歌舞伎ライターをしていることも気にかけてくださっていて、「わからないことがあれば聞きにきなさい」と優しく言葉をかけてくださり、涙ちょちょぎれそうでした。
これまで、歌舞伎という重みのある芸能について、私のような小童が発信していいのだろうか。
と不安になることが多々ありました。
でも、そのときに必ず
右之助師匠から歌舞伎を指導していただいたという経験は、どんな研究にも勝るのではないか。
ということを思い出し、自信にかえるようにしていました。
もちろん、まだまだ勉強しなくてはいけないし、わからないことだらけの日々ではあります。
でも私なりの歌舞伎の伝え方があると思うし、その最大の特徴は自分も演じていることだと思うので。それを信じて突き進みたいです。
三羽飛鶴の紋が入った手拭いをいただきました。
我が家には、封印切の稽古中、師匠が「もう要らないから」と仰って処分する直前に、無理をいって(笑)譲っていただいた立派な浴衣があります。
また私の宝物が増えました。