壁なのか。
ハードルなのか。
どちらにしろ、
飛んでしまえばいい。
いまは着地に失敗して怪我してもいい。
その日に、「孤高」で「在る」ことができれば。
キレイに泣く人は信用できないが、
美しい涙をたたえた人は信用できる。
これは三年前に発見した持論。
史実の中で、物語の中で
火のようにも氷のようにも描かれるその人は
たぶん、皆と同じ人間なんだ。
四の切であの場所にいると、気づかされる。
だから、
歌舞伎の言葉だろうと何だろうと、
現代を生きる人の耳に
血の通った人間の言葉として
聞こえなければいけない。
届かなければいけない。
キラリふじみでの稽古後に目にした、
静かであたたかな光
反射した世界からは、何がみえるだろう