自民党横浜市会議員団 市政レポート1月号「Vol:68」 発行:横浜市議会議員団 編集:関勝則 磯子区中原2-1-20ビラ中原102号

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環境先進都市

         
フライブルグ(ドイツ)の
             
まちつくり


昨年11月に、自民党市議団の2期生で、環境先進都市として世界で最も注目を集めている
ドイツ南部の都市・フライブルク市を訪ね、その取り組みについて調査研究を行いました。

ドイツは、脱原発を掲げ、代替エネルギーの導入等で世界各国をけん引しています。その国内にあって、先駆的な取組を進めるフライブルク市から様々な施策を学び、震災後の横浜が取り組むべき環境政策の参考にしていきたいと考え、今回の視察先としました。対応していただいたのは、フライブルク市議(元・都市計画局副局長)と市経済観光公社で、アジア担当を務めるお二人でした。
フライブルク市が環境施策を本格的に推進することになったきっかけは、40年前に17kmほど離れたフランス国内に原子力施設が建設されたこと、そして同時に市民の環境に対する意識が高まったことからだそうです。
そして、「まちづくりは、人が中心でなければならない」という理念で、都市に残された景観や自然環境を損なうことなく、また文化・伝統を守り育てる都市計画が進められてきました。
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ライブルク市の概要 人口:222,000人、その内30,000人が学生。(2010年1月現在)

 
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―――――具体的な施策―――――



その1:土地活用
街の歴史をそのままに、人にやさしい住宅環境を提供。例えば集約型の土地利用を進め、非建設用地(空地)を確保するとか、街中の駐車場を集約して整備し、その屋上に住宅を建設するなどの工夫もみられます。また自然環境を損ねる大型商業施設の出店を規制、店舗数も現在ある2店舗のみとし、既存商店街の賑わいも確保。さらに、産学連携はまちづくりに重要と、市内に5大学を有しています。

その2:交通政策
中心市街地への自動車乗り入れを規制。そのため交通手段としてトラム(路面電車)や路線バスを活用したパークアンドライドを導入。そして、郊外のトラム停車所の近くに駐車場を整備するなどして、利便性を高めた結果、公共交通機関への乗客数が年間7,240万人(2008年)にも達しています。現在、市民による自動車、鉄道、自転車の利用率を、それぞれ1/3にすることを政策の柱に掲げています。

その3:エネルギー政策
省エネ政策(節電のための無暖房住宅の建設促進等)、再生可能エネルギー促進政策
(太陽光・水力・風力・地熱・バイオマス等の利用促進)、効率を高める技術革新政策
(※コージェネレーション発電の普及促進等)の3つを政策目標に掲げ、着実に市民の理解の
もとに取り組みが進められています。






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駐車場入り口と上部の住宅

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市街地を走るトラム

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郊外の緑化された線路


※コージェネレーション 
天然ガスやメタンガスを利用して出た排熱を利用して、動力・温熱。冷熱を供給するシステム。フライブルク市では、15年間で188基を整備するなどして電源の分散化を進め、今や主電源となっています。


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お不動様をはじめ、閻魔様と布袋様などが同居する

開山400年、滝頭の名刹「密蔵院」(滝頭3‐13‐5)


磯子橋交差点を疎開道路へ。しばらく進んで右折し、中通りを入って100mほど、
閑静な住宅街にあるのが密蔵院です。正式名称は、竜頭山明王寺密蔵院で、
「竜頭山」は、もちろんこの地域の滝頭が基となった名称です。開山については不詳ですが、
江戸幕府が開かれた1596~1615年の慶長年間とされています。市内観音霊場第二十四番目札所であり、
新四国東国八十八ヶ所霊場、第五十番札所でもあります。枝ぶりの良い、門かぶりの松がある門をくぐると手入れの行き届いた境内です。入ってすぐ左に小さな堂があって聖観音の石像が安置されています
本堂は1980年代に建て替えられた新しい造りで、緑青色の銅版葺きの屋根に風格が漂います。
本堂の正面上の名板には龍頭山とあり、「竜」が「龍」に、ご住職にお聞きすると
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正式名称は「竜頭山・明王寺・密蔵院」とのことでした。もともと南区堀ノ内の宝生寺の末寺と伝えられていますが、郷土に残る民話にこの宝生寺の池に棲む竜の話があります。満月の夜に竜が自分の影法師を作って遊び、その影の頭の部分が密蔵院のあたりだったと伝えられています。それで「竜頭」ということでしょうか。本堂正面に安置されているご本尊は、弘法大師の守り本尊である不動明王。火焔を背負い厳しい表情をした不動明王を中心に、不動三尊像と言われる二童子、制叱迦童子(せいたかどうじ)、矜迦羅童子(こんがらどうじ)の立像も安置、さらに堂内には、閻魔大王をはじめ十王像が安置されています。臨終と同時に、人間が冥土で10人の王に裁かれる「十王思想」に基づいてつくられたもの。三途の川で亡者の衣服を剥ぎ取る老女の鬼、奪衣婆(だつえば)の像も一緒に祀られています。また、1918(大正7)年に制定された横浜磯子七福神で、布袋様を祀る寺となり、布袋尊像も安置されています。
お不動様、観音様、閻魔様、布袋様…、他にもさまざまな仏様が祀られていて、バラエティに富んだ仏様に会えるお寺「密蔵院」は、寺名から受ける印象とは対照的に、何となく庶民的な雰囲気の漂うお寺です。



==まちづくりとして捉えた、環境政策の推進を!==

$,3・11の東日本大震災後、日本においても原発に依存したエネルギー政策の見直しを迫られています 。今すぐにすべての原発を停止することは現実的ではないと思いますが、これを機会に我々国民ひとり一人が意識を変え、真剣に考え直すべきと思います。今回の視察で、フライブルク市が長年にわたり、都市づくりを総合的に進めてきた結果が、今日の環境先進都市として結実していることを実感することができました。まず市民の理解を得ること、環境に配慮した住宅政策、都市を維持・発展させるための交通対策、新たなエネルギー供給源の導入等です。それぞれが絡み合って相乗効果を生み、何倍もの成果を上げています。環境が観光資源になっていることもそのひとつです。一概にすべてを横浜市にあてはめることはできませんが、様々な施策が調和して行われることの重要性を再認識いたしました。今後は横浜市の環境政策について、まちづくりを進めるひとつの手段として捉え、様々な視点から調査結果を参考に取り組んでまいります。

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