SOL生放送。東京FMに足を踏み入れた日
私は悲しかった。
大好きな人に出逢った時
「もう2度と逢えないんじゃないか」と怖くなるのと同じように
愛するものに出逢えた瞬間
人は終わりを見る。
---
ラジオという文化は20歳になった時に、中じんに教えて貰った。
「おはよう」
朝起きると、中じんはちっちゃなラジオの電源を入れる。
ラジオが置いてある場所がいつも地味に違うなあ と思っていたら
EARTHでは、AMとFMでは電波が入る場所が違うらしいのだ。
「あ、だからいつも場所が違ったんだ。この間電波はいらなくて困ったの。」
「AMは冷蔵庫の上で、FMは換気扇のスイッチの上だよ。」
EARTHで一緒に暮らしてから、私の朝にもラジオがかかるようになった。
''今日はとても冷えるので上着を着てお出かけくださいね~''
「やだなあ。今日も寒いって。」
「彩織さんはちょっと寒がりすぎだよ。体感温度が5度くらい違うとしか思えない。」
眠気まなこ、2人でパジャマのままラジオを交えて話をしていた。
彼はこうやって 私の生活にどんどん音の世界を持ち込む。
朝食をとりながら、休憩時間におやつの冷凍バナナを食べながら
のこぎりを引きながら、塗装作業をこなしながら、照明器具をつけながら、
AMとFMの違いもよく分かっていない私のそばに
彼はいつも 音の世界のBGMを流してきた。
---
「今日の生放送、緊張するなー!でも楽しみだなー!」
放送日、朝から続いた取材を終えて
SOL生放送教室に車で向かう。約束の時間より少し早く着いた。
中じんの目はもちろん 少年のそれである。
(・・・こんなにキラキラした中じん、久しぶりに見たね)
(・・・最近で一番輝いてるよね)
しかし彼の興奮に伴い、全員のテンションも徐々にヘンテコなものになる。
ラブと団長はフロアをうろうろし、
私は東京FMから見える夜景の写真をやたらめったら撮り、
中じんは腕を伸ばしたり足を伸ばしたりと、意味深な体操をし始める。
当たり前だ。毎日EARTHで電波の波に乗ってやってきていた音の世界を
初めて目で見て 体で感じた瞬間である。
「ちょっと・・みんなとりあえず座りなさい(笑)」
海賊先生は、笑っていた。
優しい笑顔で最初から最後まで、私達の初めての電波航海を見守ってくれた。
---
「起立、礼。叫べー!!」
一体いくつの夜に私達の声が聞こえていたのだろうか。
想像は振り切れて、私は放送中脳内宇宙へ旅立ってしまった。
叫びたいのは私だ。はっきり言ってライブより緊張した。
---
帰りの車内。日付が変わっていた。
SOLに出逢えた悲しみいっぱいで教室に足を踏み入れた私だけど
放送を通して世界の終わり先生も、鍵の学校から教わった事がありました。
『いつも同じ場所にいる為には
毎日変わらなくちゃいけない』
頑張りたい。
大好きなものたちを、終わらせない為に。
---
追伸
電話やFAX送ってくれたみんな、ありがとう。全部コピーして貰ってきたよ。
そうそう、中じんは放送中に送ってくれたFAXの中でお気に入りの1枚があってね。
今の彼の携帯の待ち受け。
私は悲しかった。
大好きな人に出逢った時
「もう2度と逢えないんじゃないか」と怖くなるのと同じように
愛するものに出逢えた瞬間
人は終わりを見る。
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ラジオという文化は20歳になった時に、中じんに教えて貰った。
「おはよう」
朝起きると、中じんはちっちゃなラジオの電源を入れる。
ラジオが置いてある場所がいつも地味に違うなあ と思っていたら
EARTHでは、AMとFMでは電波が入る場所が違うらしいのだ。
「あ、だからいつも場所が違ったんだ。この間電波はいらなくて困ったの。」
「AMは冷蔵庫の上で、FMは換気扇のスイッチの上だよ。」
EARTHで一緒に暮らしてから、私の朝にもラジオがかかるようになった。
''今日はとても冷えるので上着を着てお出かけくださいね~''
「やだなあ。今日も寒いって。」
「彩織さんはちょっと寒がりすぎだよ。体感温度が5度くらい違うとしか思えない。」
眠気まなこ、2人でパジャマのままラジオを交えて話をしていた。
彼はこうやって 私の生活にどんどん音の世界を持ち込む。
朝食をとりながら、休憩時間におやつの冷凍バナナを食べながら
のこぎりを引きながら、塗装作業をこなしながら、照明器具をつけながら、
AMとFMの違いもよく分かっていない私のそばに
彼はいつも 音の世界のBGMを流してきた。
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「今日の生放送、緊張するなー!でも楽しみだなー!」
放送日、朝から続いた取材を終えて
SOL生放送教室に車で向かう。約束の時間より少し早く着いた。
中じんの目はもちろん 少年のそれである。
(・・・こんなにキラキラした中じん、久しぶりに見たね)
(・・・最近で一番輝いてるよね)
しかし彼の興奮に伴い、全員のテンションも徐々にヘンテコなものになる。
ラブと団長はフロアをうろうろし、
私は東京FMから見える夜景の写真をやたらめったら撮り、
中じんは腕を伸ばしたり足を伸ばしたりと、意味深な体操をし始める。
当たり前だ。毎日EARTHで電波の波に乗ってやってきていた音の世界を
初めて目で見て 体で感じた瞬間である。
「ちょっと・・みんなとりあえず座りなさい(笑)」
海賊先生は、笑っていた。
優しい笑顔で最初から最後まで、私達の初めての電波航海を見守ってくれた。
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「起立、礼。叫べー!!」
一体いくつの夜に私達の声が聞こえていたのだろうか。
想像は振り切れて、私は放送中脳内宇宙へ旅立ってしまった。
叫びたいのは私だ。はっきり言ってライブより緊張した。
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帰りの車内。日付が変わっていた。
SOLに出逢えた悲しみいっぱいで教室に足を踏み入れた私だけど
放送を通して世界の終わり先生も、鍵の学校から教わった事がありました。
『いつも同じ場所にいる為には
毎日変わらなくちゃいけない』
頑張りたい。
大好きなものたちを、終わらせない為に。
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追伸
電話やFAX送ってくれたみんな、ありがとう。全部コピーして貰ってきたよ。
そうそう、中じんは放送中に送ってくれたFAXの中でお気に入りの1枚があってね。
今の彼の携帯の待ち受け。