「そうか、じゃあ君にとって何がロックなんだい」

と問われれば
ちょっと困るが、答える。

「矛盾がないことです」

矛盾がないというのは、凄くカッコイイ。
理性的であり、反衝動的でもある。
それは永遠に近く、反時事的でもある。

でも矛盾がないというのは、絶対に嘘をつかない、という事でもある。
それが時に人を傷つけることもあって
今日みたいに私が眠れない夜を過ごす羽目になったりもする。

それでも私は好きで好きで好きで好きでたまらないから、
どちらかと言えば今日は幸せな夜である。

下世話なものでも、神聖な女性像でも、反体制でも、セックスでもないロックの事を想う夜。



紅茶は冷たくなっていて、
最後の一口には一袋いれたお砂糖の残りがたまって
虫歯になりそうな甘いあまい味がした。

帰ったら誰か起きているかなあ、
そうだ、今日の事をブログに書こうと思いながら
白い息の出る夜道を急いで帰った。

「ただいま・・?」

ぬくぬくの地下室には寝息が三つ、
ぐーぐーとかすーすーとかところどころから聞こえてきて
私は彼らに布団をかけた後に少し幸せな気分でパソコンを起動した。

-おやすみ。