本日も「忍びの国(日本語字幕付き)」を見てきました!!
朝一番の回だったのですが、スクリーンは前の数列を除いてほぼ埋まっていましたよ! 変わらず盛況で何よりです。
現在夏休みと言うことで、上映作品は「ポケモン」「カーズ」「銀魂」など、子ども向けの作品が多い中。「忍びの国」は唯一の時代劇と言うことで、堅実に動員数を稼いでいるとのこと。
恐らく多くの映画館では8月末に公開予定の「関ヶ原」と入れ替わりで上映終了となる映画館が多いだろう、と予想されています。
後一ヵ月ちょっと! 大きなスクリーンで堪能できるのはこの限られた期間だけ!
通える限り通いつめたいと思います!
さて、「忍びの国」感想の続きです。
例によって内容にがっつり踏み込んだ内容になりますので、まだ見てない! 内容知りたくない! と言う方はこの先を読まないようにお願いします。
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何とか戦を止めさせようと織田の屋敷に潜入した無門さん。
しかしながら織田の小倅ちゃんこと信雄から激ギレされて、それに逆切れ状態で啖呵を切ってしまったため戦は止められる状況に。
あー困った困ったと無門さんが逃げ出す最中に迷い込んだのは、下山平兵衛が捕らえられてた地下牢!
そして無門はここで一つの出会いを果たすことに!?
……ってな感じで地下牢に偶然迷い込み、やや自意識過剰気味の平兵衛さんから「わしを殺しに来たのか」と言われて真顔で「何で?」と問い返す残酷な真似をします。絶対平兵衛のこと忘れてたよね。
では何しに来てん! と問い詰められる中、無門の耳に届いたのは不気味な祈祷の声……
何と平兵衛が閉じ込められていた地下牢の奥にはもう一つ牢があり、その中には冒頭で信雄に切りかかった北畠の姫様(&その女中)の姿が!!!
えーっΣ あれから姿見ないなと思ったらこんなところに閉じ込められてたの!? あっ! でも平兵衛の牢と違って灯りはあるし神棚もあるし畳も敷いてあるし大分待遇は良さそうだな!!
というかあの出来事から信雄の頬っぺたの傷が痕も残さず消えて城が一つ建って爆発炎上するだけの時が過ぎてるのに、その間ずーっとこの牢の中にいたの!? トイレと風呂はどうしてたので!!?
まあそれはともかく。結構な時間、牢屋の中に閉じ込められていたにも関わらず、綺麗な着物につやつや髪のお姫様。突然現れた無門の姿を毅然と睨み返します。いやさすが姫様。所作に気品があるわ。
そんな姫に、平兵衛が「姫様ご油断めさるなー! そいつ人殺しの忍びっす!(意訳)」と注意。わたしはここで強くツッコミたいのだが、お前が余計なこと言わんかったらこの後の悲劇は置きんかってん。
それはともかく、平兵衛により「どうせこいつ、信雄の刺客でも請け負ってきたに違いない」と見当違いの推理を披露し、無門からあっさり「殺すつもりじゃない」と否定されます。
しかしこのやり取りで、はからずも無門が時と場合によっては殺しも請け負う忍びであることを証明することに――!!
「信雄の?」
自分の夫でかつ殿様に対して敬称もつけない凛姫の言葉に、平兵衛、ようやく凛姫が信雄を憎んでることを理解するのですが遅いよ馬鹿!! もう凛姫は覚悟決めてたよ絶対!!
――で、結局その後。
凛姫は、北畠秘蔵の茶入れで売れば1万貫(=現代の感覚で10億円)になるという小茄子を差し出します。それ冒頭で北畠父が叩き割ってなかった? と思いきや、どうやらあれは二束三文の偽物だったみたいです。本物は最初から凛姫に託していた、と。牢に閉じ込めるとき身体検査くらいせえよ。
この小茄子を報酬に渡すので、信雄を打ち滅ぼしてくれ、と依頼する凛姫。平兵衛必死に止めますが全員からガン無視です。だからお前が余計なこと言わなけりゃ(略
もちろん銭が全て! な忍びの無門、目の前にお宝差し出されて無視するなどという選択肢はありません。「じゃ遠慮なく」とあっさり小茄子受け取っておきながら、平兵衛に「約束守る気なんかないだろう」とすごまれたら笑顔で「しーっ」です。何と極悪非道な! 伊賀を女子供含めて皆殺しにしてくれと依頼しにきた平兵衛から「人でなし」とか言われる始末ですよ。
しかし――
そんな無門の表情を変えさせたのは、その直後。
微かなうめき声に振り向けば、奥の牢では小刀を手に自害している凛姫(&その女中)の姿が――
(´・∀・`)「え、何で?」
平兵衛に何度止められても「良いのです」と聞き入れなかった凛姫。
神仏がこの男(=無門)を連れてきてくれたのだ、と、いやそりゃあり得ないだろと突っ込みたくなる説を唱えて神棚に感謝の視線を捧げた凛姫。
無力だった自分が、ようやく為すべきこと――父親の敵である織田信雄を打ち滅ぼす?――ができた、と満足げな笑みを浮かべていた凛姫。
何で自害なんかするのか、と不思議そうな無門に、平兵衛は「貴様にわかるわけがない」と一喝。
命を賭けた願いだと言うことだ。銭より大切なものがこの世にはあるのだ――
その言葉に、無門はただ一言返します。
(´・∀・`)「わかってたまるか」
常にへらへらゆるゆるしていた無門の表情が、このとき明らかに変わってました。
銭が全てで、命より銭が大切で、でもその銭よりもお国が大切になった――
そんな無門の心を、凛姫は確実に動かしていたのです――
このシーンにおいて考えたいのは、凛姫とその女中が2人そろって自害できるほどの殺傷力がある刀を持ったまま牢にいたのか、ってことです。
牢に入れたのは多分伊勢の兵士だと思いますが、身体検査しなかったのか、その刀振り回して凛が逃げる可能性は考えなかったのか?
――について、ネットではこんな説が流れていました。
この時代、命よりも名誉が大事だった。
凛姫は理由はさておき織田信長の息子を傷つけた。
本来ならば、打ち首にされても文句は言えない重罪。されど凛はその当の織田信雄の正妻であり、伊勢の国司であった北畠の娘。そんな不名誉な死を遂げさせるのは忍びない。
だから、早く自害しろ――という意味をこめて、懐刀を持たせたまま、ろくに身体検査もしないまま、牢に幽閉していたのではないか? と。
信雄は確かに北畠の父を暗殺したけど、自分の嫁である凛姫のことは眼中になかったようだし、史実では最後まで正妻として遇していたらしいので。そんな残酷なこと命じたとは思いたくないのですが。
この後、ラストまで凛姫に全く触れられなかった展開を考えると、その説は当たってるのかな。そういう時代だ、と言ってしまってはそれまでだけど……幸せになれる道だってきっとあっただろうに、何だかな、と考えてしまいました。
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本日ここまで! うーむ感想が進まない。
凛姫については、出番は少ないけどその印象は非常に強烈でした。
平祐奈さんは最近めきめきと頭角を現してきた若手女優さんで、この後も待機作がたくさん控えていますが、今後が楽しみな女優さんです。