鍵部屋感想もついに3話です!
3話は、わたしが「榎本×青砥がんばれ!」になった記念すべきお話!!
そして高島お兄ちゃんに続いて相武紗季さんの凛とした美しさに釘づけになった回でもあります。
相武紗季さんと言うと、「家政婦のミタ」の決して人が悪いわけではないのにいろいろと間が悪くて人から疎まれる叔母の役の印象が強いのですが。
本当に女優さんてのは偉大だ……と感心しました。
さて、このお話しではオープニングにも注目。
いつもオープニングでは、榎本が薄暗い事件現場でうろうろ歩き回りながら今回の事件のキーワードについて語り、その後ろで無表情の弁護士ーずがたたずむ、という構図だったのですが。
実はネット上で指摘されていたんです。
芹沢と青砥の立ち位置で、その回の犯人の性別がわかる、と。
一話、二話と男性の犯人が続いていますが、三話で初めて女性が犯人になりました。
オープニング映像で比較してみると、確かに芹沢と純子の立ち位置が逆になってる!!
他にもこのドラマは、オープニング映像にいろいろと遊びが仕込まれていたのです。
見つけた人すごい!
さてさて、3話はいきなり芹沢が警察に引っ張られるという衝撃的な始まり方をしました。
そして鴻野刑事初登場の回でもありましたね。
わたしいまだにこの方が刑事なのか警部なのかごっちゃになってるんですが……ま、それはともかくとして。
目の前で上司が引っ張られて純子パニック。「もし芹沢さんが逮捕されてもわたしが弁護につきます!」とか電話で叫んで上司から怒られる始末です。ま、気持ちはわかるな。
これまで、芹沢ってとぼけたシーンが多かったのですが、一話のラストみたいにたまに「びしっ」と弁護士らしく締めるシーンがあります。
今回で言えば冒頭がそれに当たりますね。
芹沢の事務所は将棋業界とも法務契約を結んでいたそうなんですが、うち、一人の棋士から相談を受けていた、と。
ところが、その棋士が殺されてしまった。ついては、捜査に必要なのでどんな相談内容だったのかを教えて欲しい……
と、あの強面の鴻野刑事にすごまれても、全く一切動じない芹沢ですよ。
芹沢「私には弁護士として、守秘義務がありますので」
うおーかっこいいー!
芹沢は別に容疑者ってわけでも参考人でももちろんないので、警察も無理やり自白を強要するようなわけにもいかず。あっさり釈放されるわけですが。その「棋士が殺害された事件」ってのは一体……?
……で、早速事件現場に乗り込む榎本です。よく警察が許可を出したな。
今回の事件現場はホテルの一室で、被害者はチェーンロックと鍵がかかった室内で背中を刺されて死んでいた、と。
ホテルマンが純子に説明してる傍ら、うろうろと現場を調べまわる榎本ですが、まず気になったのは、被害者が倒れていた位置関係のもよう。
被害者はドアのすぐ前に倒れていたんですが、その倒れていた頭の位置が、チェーンがかかった状態のドアを開けたとき、ぎりぎり届かない場所にあった、と。
それを確かめるために遺体が倒れてた白ロープの上に躊躇なく寝転ぶ榎本もすごいが、頼まれて榎本の身体をまたいで躊躇なくドアを開ける鴻野刑事もすごいw
しかしあの遺体があった場所に寝っ転がるのってもしかして「アンフェア」のオマージュか? 血痕も残ってるのに本当にすげーな、と微動だにしない榎本に若干引きましたw
さらに現場をうろうろ調べながらいわく、ホテルと言うからには監視カメラが設置されていたけど、それが全部ダミーでした。
ついでにホテルが特殊な構造になってて、部屋を取ったらフロントを通らず部屋まで行けるシステムになってた、と。
特殊にもほどがあるというか、どう考えてもよからぬ目的で使われるホテルとしか思えんのですが……被害者はプロ棋士ってことだからそれなりに金持ってたんじゃ? 何でそんなセキュリティに問題大ありの安ホテルに?
棋士らしく、サイドテーブルに指しかけの将棋盤が残されてるのを榎本がじーっと見つめる中、ついに今回の犯人、来栖奈穂子、登場です。
来栖奈穂子嬢はプロ棋士とのことでしたが服装その他、とっても女性らしいですね。
この方と被害者の関係は恋人同士だった、と。
こう言ったらアレですが、被害者って結構な年の腹の出たおっさんですよ。何で好き好んでそんな男と……というのが初見のわたしの感想だったのですがそれは大当たりだったと後に判明する。それはともかく。
鴻野刑事から被害者の持ち物確認頼まれ、いつも被害者が持ち歩いてたもんに間違いない、と断言する来栖嬢。その視線は何でかすぐにサイドテーブルに向き、そしていきなり将棋盤に手を伸ばしたかと思うと盤の上の駒を取り上げ……
鴻野「手を触れないでください」
来栖「ごめんなさい」
その駒を、将棋盤の上ではなくテーブルの上に戻した、と。
めっちゃ怪しいやん!!!!
こんなもん榎本でなくとも露骨に怪しいってわかるわ! 警察も気づけよそれくらい! 後、現場の状況って鑑識が写真を撮りまくるから、今頃駒を動かしても遅いと思うんだけどな!!!
とわたしがめっちゃ突っ込んでる中、榎本はじいいいいいいいいいっと来栖奈穂子嬢を見つめて青砥純子嬢から「何見惚れてるんですか!」とあらぬ誤解を招くわけです。とんだとばっちりだ。
さらに来栖嬢の証言は続き、被害者はこのご時世にパソコンも携帯も持ち歩いてない超アナログ人間だったと発覚します。原作では、確か将棋指しにはそういう人間が珍しくない、と注釈が入ります。
その証言の後に何故か鴻野刑事は出て行き(何で重要な容疑者残して部屋を出ていくんだ、とツッコミたい)
ちなみにここで、榎本が実は将棋をかじっていたらしいことも判明します。本当に多趣味ってか多彩な人だな。
現場に三人取り残されたところで、純子が来栖嬢が実は有名な棋士だと思い出します。
わたしは知らんかったんですが、現在、女性のプロ棋士(4段以上)っていないらしいですね?
そうかー「ふたりっこ」は所詮はドラマか……おっと失礼、古い話題を。
ま、それはともかく。来栖嬢はなかなかすごい成績を残していて、もしかしたら史上初の女性プロ棋士になれるかも、というところまで来てるそうな。
純子は来栖嬢と同い年で、勝手に親近感を抱いていたもよう。名刺渡して、弁護士です、同じ女性同士頑張りましょう! と満面の笑みです。
でもなあ……弁護士も確かに男性社会には違いないだろうけど、女性弁護士ってのは数は少なくとも珍しくはないよ。しかも純子は既に弁護士になってるけど、相手はまだプロにはなってないわけで。一緒にするのはどうかと……
と、微妙に視聴者がハラハラする中、純子は「密室を解くスペシャリスト」と榎本を紹介します。犯人にとっちゃ最大の敵なんですが大丈夫か?
ところで、原作ではこの辺りはだいぶ展開が違ってて、榎本が将棋についてめっちゃ詳しくて、来栖奈穂子のことももちろん知ってて「将棋界のアイドルだ」とか言い出すシーンがありました。
ドラマの榎本がそんなキャラでなくてよかったw
――で、その翌日なのか当日なのか。
プロ棋士が殺害され、史上初の女性棋士誕生か!? と注目されてた来栖嬢が実は彼の恋人でした! って話題で世間は持ち切り。
純子がおにぎりかじりながらそのニュースを眺めてたら、今となってはいろんな意味でテレビで見ることが叶わない水城秘書が部屋を訪れます。
水城「青砥さん、お客様です」
純子「お客さん? 誰?」
水城「……彼女です」
とニュースを指さす水城秘書。
来栖奈穂子が純子を訪ねてきた? 果たしてその目的は!?
――東京総合セキュリティ、地下備品倉庫にて。
純子「榎本さーん?」
来栖「すごい、これ、あの現場の模型ですか?」
どうやら榎本を正式に紹介してもらうためだったもようです。
どうでもいいけど模型ってあんなすぐに作れるようなもんなのか。
そして始まる、榎本による事件の解説。今回の事件の謎は、何で現場が密室だったのか? です。
わたしも何本か鍵部屋の密室ミステリー書きましたが、密室を作ることより何より、「何で密室にする必要があったのか」っていう理由づけの方が、頭を悩ませます。
一番簡単なのは「自殺に見せかけたかった」で、二番目に簡単なのは「その密室は限られた人物にしか破ることができず、その人物に罪を着せたかった」(例えば部屋には鍵がかかってたから合鍵を使えた人物しか犯人ではありえない、など)なのですが。
しかし背中を刺されて自殺に見せかけるのは無理があるし、今回においては鍵だけでなくチェーンロックまでかけられてるので、「限られた誰かにしか破れない」というのも無理がある。さてどういうことか?
来栖「そもそも、チェーンロックって外からかけられるものなんですか?」
榎本「かけることも外すこともできます」
ならチェーンロックって何のためにあるねんw そんな簡単に開け閉めできるようなもんを「ロック=鍵」って言わないでwwww
ちなみにネットで調べたら本当に簡単に、素人でも開け閉めできるらしい。恐ろしい。
しかしもちろん「誰でも開けれるので密室じゃありませんでした」なんてオチにはならず、「このチェーンにはそのどちらも使われた形跡がない」と続きました。何かの器具使って開けたら、普通はその痕跡が残るもんらしい。
榎本の真似して純子が指すりすりしながら「チェーンは最初っからかけられてて窓から脱出した!」と言い出しますが「あの窓ははめ殺しで開きませんでした」と榎本が一蹴。
続いて来栖奈穂子嬢が、「犯人はチェーンがかかった状態で、ドアの隙間から被害者を刺したのでは」と言い出しますが「どうやって被害者に後ろを向かせたんだ」と二蹴。
そんなもん、床に何か大事なものを落として被害者が拾おうとしたところを刺したとか? と反論を試みますが、チェーンをかけたまま応対するような相手に対して無防備な姿を見せるか? と三蹴。
とにかくここの推理合戦は見ごたえがありましたよ。純子や芹沢だと、榎本に速攻切り返してはいおしまい、になることが多いんですが。来栖奈穂子嬢は榎本の反論にかなーり食い下がってましたよ。
やはり棋士ってのは、頭がいいというか、あらゆる局面に対してたくさんの仮定を立てることに慣れてるんだな……と実感です。
さて、もしかしたら最強かもしれない今回の犯人。
果たして榎本はどのようにして密室を破るのか!?
長くなったので今回はここまで!