近年、日本の経済力は徐々に低下しているように見える。
また、国内の景気の悪化や物価の上昇により、個人間での経済的な格差も広がっている
こうした状況を好転させるためには、どうすればよいのか。
一つの、重要なヒントと思われることが、本に書いてある(「知らなきゃよかった 予測不能時代の新・情報術」池上彰、佐藤優著、文春新書)。
以下、関連する内容を、池上彰氏の文章の一部から引用する。なお、ブログ形式でも読みやすいように、段落間はスペースを設けた。
<私は世界各国に取材に行きますが、その国が発展するかどうかは、どれだけ書店があるか、その書店にはどんな本があるのかを見て判断しています。
2000年の夏にベトナムを取材したとき、猛暑の中、日陰で店番をしている青年がたくさんいて、どうせ居眠りでもしているのだろうと思って見たら、みんな本を読んでいたのです。この国は発展すると思ったところ、案の定、タイを抜いてインドネシア半島最大の輸出国に成長しました。そのあと、ラオスにも行きましたが、ここでは誰も本を読まない。そもそも書店が見当たりません。結果、いまだにASEAN(東南アジア諸国連合)最低レベルの経済に甘んじています>
これは、重要なポイントだと思う。
本を読むということは、自ら積極的に新しい知識を得ようとすることである。
読書は、書店に出向き、時間をかけて良い本を選ぶことから始まる(今はオンラインによる注文もあるが、良い本を探すには、実際に手に取って探すことがポイントである)。そして、お金を払って本を購入、それから読書を楽しむ。
つまり、読書とは、手間とお金を費やして、知識を得ることを指す。これは、知識を真剣に求めるということであり、こうして手に入れた知識は実際に身に付きやすい。
積極的に新しい知識を求める姿勢は、当然のことながら、仕事でも役に立つ。手間を厭わずに新しい知識を柔軟に取り入れて、時代の変化に対応していくことは、仕事でも大切なことだと思う。
そして、手間やお金を惜しまずに知識を得ようとすることの大切さは、読書に限らない。例えば、休日などを利用して、研修等の学びの機会に参加する意欲は重要だと思う。
このような努力は、成長するために不可欠だと思う。そして、このような姿勢を持つ人が多い国は、発展する可能性が高い。
日本社会の、現在の状況を好転させるためには、こうした努力が欠かせないと思う。そして、こうした個人レベルの努力の積み重ねにより、社会全体に再び活気が戻ることを期待したい。
(ブログの記事に興味をお持ちの方は、宜しければ、こちらのウエブサイトもご覧ください。記事の執筆者が運営しています。https://www.tclassroom.jp)