日本における、海外と比較して低い給料や、硬直した働き方等を嫌い、海外で働きたいと考えている人が増えているらしい。

 

実際、海外で働くようになってから、日本と比べて高い収入を得られているというニュースがいくつか報道された。

 

このようなことから、海外で働くことを夢見て、例えばワーホリ制度を利用して日本を離れる若者が増えているという。

 

しかし、実際には、上手くいっていない人も多いらしい。海外に行っても働き口がなく、帰国を余儀なくされている人もいるという。

 

例えば、オーストラリアについて、以下のような例がニュースに出ている。一部、記事から引用する(<急増する「出稼ぎワーホリ」が直面する厳しい現実 “年収1000万円”を夢見て渡豪するも「どこも雇ってくれない」「金欠で日本に帰れない」>マネーポストWEB 2024年6月3日)。

 

 

<「海外のほうがゆとりのある働き方で稼げると思って、国内では就職活動をせずオーストラリアに来ました。英語はそれほど得意ではないですが、『とりあえず行けばなんとかなるだろう』と思っていました。ですが、家はなんとかシェアハウスで確保できたものの、アルバイトはどこも採用してくれません。日本より物価が高いので準備していた貯金もすぐに底をついて……。なんとも言えない不安に毎日駆られるようになって、精神的に追い込まれました。早く日本に帰ろうと思っても、航空券代さえありません。親の反対を押し切って海外に行ったので、今さら泣きつくこともできません。結局、同じワーホリの仲間にお金を借りて、なんとか日本に帰国することができました」(Aさん)>

 

 

オーストラリアに限らず、海外における仕事を見つける難しさについて、あり得ると思う。その大きな理由として、英語力の不足が挙げられる。

 

「英語ができなくても、何とかなる」、「今はAIの時代だから、翻訳機能を利用すれば、英語が使えなくても働くことはできるだろう」

 

このように考えている人はいるかもしれない。

 

しかし、現実はそう甘くはない。旅行ではなく、英語圏で勉強することや(英語自体を学ぶ場所である語学学校を除く)、働くことを目的とするのであれば、一定のレベルで英語ができる必要がある。

 

再び、上記の記事から引用する。

 

 

<運良く勤め先が見つかっても、思うように働けないケースもある。社会人を数年経験したのち会社を辞めてオーストラリアに来た男性・Bさん(27)は、日本食レストランのアルバイトの職についたが、日に日にシフトが減らされてしまったという。コロナが明け、日本以外の英語圏や他国のワーホリ希望者の増加により、英語が堪能な人が優先的に採用されるようになったという背景もある>

 

 

英語ができなければ、上司の指示を聞いたり、お客さんに対応したりといったことも難しいだろう。忙しい現場では、会話をするたびに機械を取り出して翻訳をしているようでは、多くの場合、間に合わない。

 

それに、やはり人間は、口頭によるコミュニケーションを好む。機械を通じての会話は、味気なく感じると思う。

 

海外に行くことを望むのであれば、それなりの準備は必要だろう。特に、最低限の準備として、現地で使われている言葉をある程度のレベルで使えるようにすることは大切だと思う。

 

海外に行くことは、とても良いことだと思う。異なる文化圏で暮らすことにより、お金以外の面でも、自分を高めることができるだろう。しかし、現地で使われている言葉をあまり使えないような状況では、上手くいかない可能性が高い。海外に行くのであれば、外国語の勉強は必要だと思う。

 

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