今の子供たちは、休日は家でゆっくり過ごしたいと考えていることが多いという。国立青少年教育振興機構の調査で、このような傾向が示されたらしい。

 

以下、関連する記事から一部の内容を引用する(<子どもの多くは「休日は家で」、保護者は「外で運動して」の割合高く…親子の意識差浮かぶ>読売新聞オンライン 2024年5月18日配信)。

 

 

<調査は昨年1~3月、小中高校生と、小学生の保護者を対象に実施し、計約3万人から回答を得た。子どもに放課後や休日にしたいことを複数回答で尋ねたところ、「テレビ、音楽」(72・1%)、「ゲーム」(66・9%)、「体を休める、寝る」(64・5%)が上位だった>

 

 

放課後や休日に家で休みたいと答えた子供の割合は、中高生では8割超になったという。

 

これはちょっと、気になる数値だと思う。

 

もっとも、子供であっても、皆が外で遊ぶことが好きとは限らないので、家で過ごすことを好む子供は昔も一定数いたとは思うが、これほどの割合にはなっていなかっただろう。

 

理由については分からないが、今の時代における子供たちの多忙な日々が、この結果に影響を及ぼしている可能性はあると思う。

 

また、同じ調査で、SNSにすぐに返信をする必要があると感じている子供の割合が、6年前の調査と比べて大幅に増加したことも指摘されている。こうしたストレスも、結果に影響を及ぼしている可能性があることを調査の担当者が述べている。

 

いずれにしても、このような状態について、個人的にはちょっと心配である。例えば、将来の健康に悪影響が及ぶ可能性がある。

 

以下、骨量への影響について書いてみる(ただし、骨量については特に詳しいという訳ではないので、一般論しか書けないが)。

 

年齢を重ねていくと、骨量が減少し、骨折などの危険性が高まる。

 

骨量の低下は、運動や栄養などで、ある程度は防ぐことができる。しかし、特に重要なこととして、若い頃に骨量を増やしておくことが挙げられる。

 

ホルモンの影響で、骨量は思春期になると増加のペースを速め、女性が18歳くらい、男性が18歳から20歳くらいの時に骨量は最大値に達するという。

 

つまり、若い頃に骨量の最大値は決まるので、この時期に骨量を増やす対策をすることが重要になる。

 

例えば、以下のような図をイメージすると分かりやすいかもしれない。

 

コップのような形の器の中に、液体が入っている。この液体の量が、骨量だと考えてみよう。

 

 

器の中の液体は少しずつ減っていくが、ある程度は後から足すことができる。しかし、器自体の大きさを増やすことは、若い時にしかできない。

 

    

 

左の図は若い頃に骨量の最大値を増やした人、右の図は若い頃に骨量の最大値をあまり増やさなかった人のイメージ。左の図の人の方が、骨量が多いということが分かると思う。

 

骨量を増やすための重要な要素の一つとして、運動が挙げられる。

 

外に出て光を浴びることで、カルシウムの吸収を助けるビタミンDの合成が促される。そして、運動により、骨を作る細胞の働きが活発になる。つまり、外出して運動をすることが、骨を形成するために役に立つ。

 

しかし、骨量を増やすために大切な若い時期に、家にこもって寝ていたり、ゲームをしていたりすると、外に出て運動をする機会が減り、骨を丈夫にするための機会が失われる。

 

骨量に限らないが、若い頃には、外に出て体を動かす機会を作ることが大切だと思う。もし運動が苦手であれば、散歩でもよいので、外に出て体を動かす機会を増やすことで、様々なポジティブな効果が期待できる。

 

現代の子供は多忙で、放課後や週末は家で休みたくなるのかもしれないが、無理のない範囲で体を動かす機会を増やしてほしいと思う。そうすることで、心身の健康に良い影響が及ぶ。適度な運動の重要性を、多くの人々に知ってほしいと思う。

 

(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp