彼は友人夫妻と一緒に、近くの別の建物に移動して、たこ焼き店に行くことにした。
ネットで調べると、多くのたこ焼き店が一堂に会した場所があるという。友人はstreet foodを食べたいと来日前に言っていたので、ラーメンは既に食べたが、たこ焼きもどうかと彼は思ったのである。
その建物に行く途中に、小さな展示場を見かけた。そこには、何かの機械が展示されていた。
友人夫妻、特に夫の方が、その場所に興味を示した。ちょっと寄ってみたいという。そこで、タコ焼きを食べる前に、その場所に行ってみることにした。
友人は、とても興味深そうに機械を眺めていた。奥様は「ある程度」興味深そうに見ていたが、彼は正直なところ、特に興味はなかった。確か、産業用の機械の展示だったと思うので、正直なところ、面白くはなかったのだが、友人の熱心さが印象的だった。
携帯用音楽プレイヤーや、家電など、かつては一世を風靡していた日本の電気製品の人気が衰えるようになり、その傾向は続いているように見える。
例えば、彼が昔、外国を訪れた際には、日本の電化製品をたくさん見かけた。しかし、昨今では、外国に行ってホテルに宿泊すると、日本の家電はあまり見当たらない。このことについては残念な思いがある。
もちろん、今でも日本がトップクラスという分野はあると思うが、それでも以前と比べると、そうした分野の数は徐々に減ってきているのではないかと思う。
しかし、産業用の機械を熱心に眺める友人の姿を見ていると、日本製の機械の優秀さに改めて気づかされた。やはり、日本の技術は、今でも捨てたものではない。
こういうことは、日本人の視点からは、分かりにくい。海外に行ったり、海外の友人と一緒に出掛けたりすることで、偶然気づくことが多い。
やはり、一度でもいいから、日本人は海外で一定期間暮らす経験をするべきだと思う。旅行ではなく、何らかの目的があって、しっかりと現地で暮らしてみるとよい。
そこで現地の自然を見て、食べ物を味わい、友人と話すことで、貴重な体験ができるだろう。
しばらく展示場で過ごしてから、彼と友人夫妻は外に出た。ちょっと予想外に時間がかかってしまったが、友人夫妻が楽しんでくれたのであれば、問題はない。
たこ焼きについては、どう感じるのだろう。彼はそんなことを思いながら、友人夫妻を連れて、目的地に向かって移動を続けた。
(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp)