カナダから来た友人夫妻を連れて、彼は浅草にある浅草寺にやってきた。
定番ではある。しかし、定番は大切だと思うし、先ずは伝統的な日本を見せてあげたかったので、この場所を選んだ。
雷門の前で写真撮影をしてから、仲見世商店街の中を歩いていった。
周囲は大勢の人々で賑わっていた。凄い混雑の中、彼と友人夫妻は一緒に歩いていた。
お土産店の商品が珍しいと感じたらしく、友人夫妻は所々でお店に入り、商品を眺めていた。
少し歩いてから、三人は浅草寺に到着した。お寺の建物を含めて、敷地内の様々な場所を散策した。
しかし、友人から、浅草寺の歴史について聞かれた時、彼は答えられなかった。友人は、そういうのは調べておこうよと笑っていた。
この時はこれで済んだが、日本に住む人が日本の歴史を知っておくのは大切なことである。
近年の教育現場では、「国際的な人材」を育てるために、例えば世界史を重要視する傾向があるように思える。
もちろん世界史も大切であり、彼も個人的には世界史が好きである。しかし、海外で多くの友人たちと接してきた彼の経験からすると、日本人が外国人と話す時にもっとも重要なのは、日本史を含めた日本社会の知識だ。
外国の友人たちと話していて、歴史や文化に関する内容になると、きまって日本のことを聞かれた。外国の歴史について、重要な知識は別として、細かい知識を知らなくても教養がないとはみなされないが、母国のことについて知らないと、この人は教養がないとみなされる可能性が高い。
自国の歴史や文化について知識があることは、とても大切なことである。
話を元に戻すと、彼と友人夫妻は仲見世商店街に戻り、抹茶のアイスクリームを注文した。この時は寒い時期だったのだが、アイスクリームは大変美味しかった。三人で立ちながらアイスを食べ、浅草の情緒を楽しんだ。
アイスクリームを食べ終わってから、彼と友人夫妻はお台場に向かった。
ここからは、現代的な日本に加えて、奇妙な日本も楽しんでいただく予定だった。きれいな要素だけでは、面白くない。様々な日本の魅力について、笑いを交えながら案内するつもりだった。
(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp)