今回は、私が開催している、痛み関連の講習会について書きます。
10月に実施した、対面型の講習会(痛みに「敏感」な状態への対応)は、大変好評でした。本当に嬉しかったです。
しかし、今までに開催してきた、過去の講習会を振り返ると、反省点がたくさん浮かんできます。
最初に講習会を企画したのが、2020年。新型コロナが、日本でも広がり始めた年でした。第一回目の講習会(対面式)が、会場を押さえていたにもかかわらず、新型コロナの影響(日本式のロックダウン)により中止せざるを得なくなりました。
そして、当面の間は対面式の講習会の開催は困難と考え、未知の世界だったオンラインによる講習会の方法を必死で学び、対面式で元々考えていた内容をオンラインでも可能な形に変え、試行錯誤したうえで開催しました。
当時の内容について、振り返ると、あまり良くなかったと思います。今から思うと未整理でしたし、オンラインだから参加者とのやり取りは難しいだろうという勝手な思い込みで、ほぼこちらからの説明のみになってしまい、退屈な状況になってしまったと思います。
その後は、開催する講習会の数を増やしていき、痛みの現代的な概念に基づき、様々な痛みへの対応について学べる場を創造することを目指していきました。
しかし、かつての内容について、自身の他の講習会の内容との差別化が上手くいかなかったり、内容がごちゃごちゃしていたり、細かすぎたりして、今振り返ると、未整理な部分があったと思います。
こうして、様々な失敗を積み重ねながらも、何とか続けてこられました。
自分自身の良い点としては、改良のための努力を続けていることだと思います。
これは大学の教員だった頃からのこだわりで、例えば私が主な担当者であった授業については、前年と全く同じ内容のスライドを使ったことは一度もありませんでした。伝えたいことの根本は同じであっても、学生の反応などを見ながら、スライドの内容など、毎年、少しずつ改良を加えていました。
私がこれまでに開催してきた講習会でも、改良を念頭に置いて、何度も修正を繰り返してきました。
例えば「痛みの知識とアプローチの基礎」について、これは最初に開催した講習会ですが、小さな変更と大きな変更の両方を合計すると、既に10回以上、内容を変更しています。1回目の内容から、ほぼそのまま残っているものは3分の1以下だと思います。有用と思われる情報を加えて、分かりにくい部分は削除して、文字の大きさなども見やすく変えて、結果として、初期の内容からかなり変化しています。
このように、変化を恐れず、常により良いものを提供するという姿勢は、これからも維持していきたいです。
(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp)