最近、朝晩が急に冷えるようになってきた。
何だか、気温の変化が激しい。厳しい残暑が続いていると思っていたら、今度は急に寒くなってきた。これらのちょうど中間くらいが過ごしやすいのだが、そうした良い時期が一気に過ぎ去り、秋へと変化したように感じる。
しかし、いずれにしても季節の変化は明らかであり、長袖などの暖かい服の用意が必要となる。
今回は、ニットについて書いてみたい。
皆さんは、John Smedley(ジョン・スメドレー)というブランドをご存じだろうか。
このブランドは、1784年に、ジョン・スメドレー(以下、敬称略)とピーター・ナイチンゲール(有名な看護師である、フローレンス・ナイチンゲールの叔父)が共同で創立した。ニットで世界的に有名なブランドで、日本でも百貨店などでよく見かける。
このブランドの商品について、個人的にもっとも高く評価しているのはハイゲージのニットだ。
もし見たことがない人は、是非どこかの店舗(百貨店でも見つけられると思うが、銀座などのいくつかの街には同ブランドの直営店があるので、そうしたお店が良いと思う)で、商品を見てほしい。
まるでシルクのような光沢感のある、同ブランドの繊細なニットを眺めると、「質の良いニットとはこういうもの」という言葉が浮かんでくる。彼が知る限り、ハイゲージのニットで、このブランドの商品を超えると思われるものは見たことがない。間違いなく、トップクラスのニットだと思う。
このブランドは、イギリスのダービーシャー州、マトロック(Matlock)のリーミルズという地域に設立された。
彼は、大学院生としてイギリスで学んでいた時に、友人たちと一緒にマトロック(Matlock Bathの駅の周囲)を何度も訪れたことがある。もっとも、残念ながらリーミルズは訪れたことがないのだが、それでもこの辺りの地域における自然の素晴らしさは、よく知っているつもりだ。
イギリスにおける、美しい自然を楽しむことができる地域として、コッツウォルズや湖水地方などがよく挙げられる。
もちろん、そうした地域は大変美しいと思うが、他の地域にも良い所はたくさんある。その良い例として、彼はマトロックを推したい。
マトロックは、美しい地域だ。程よく整備された自然と、伝統的な建物が並び、美しいカントリーサイドの風景が広がる。この地域では、おとぎ話の世界に紛れ込んだかのような、美しい景色を楽しむことができる。
そして、この地域には美しい水が流れている。この水を使って、ジョン・スメドレーは良質なニットを作り続けてきたのだろう。
ジョン・スメドレーは、製品を作る全ての工程を自社の工場内で行い、製品の質を管理し続けているという。ジョン・スメドレーの息子である、ジョン・スメドレー2世が築いたというこの方針は、200年以上経った今でも大切にされているらしい。
また、同ブランドの工場では、最新式の機械も使われているが、その一方で古くから使われている機械もあるらしい。そこでは、多くの世代にわたって受け継がれてきた、職人の知恵と技が生きているという。
秋や冬になったら、暖かいニットが活躍する機会が増える。そういう時に、質の高いニットが選択肢にあると、コーディネートがより楽しくなると思う。質の高い商品を作り続けている、このブランドの存在を、多くの方々に知ってほしいと思う。
(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp)