スーパーを離れた彼は、街の中の思い出の場所を巡ることにした。
街の中心部に戻ってきた彼は、再びマーケットを訪れた。今度はオープンしていたので、様々な商品が並んでいる様子を眺めることができた。
この場所では、果物などの商品が安価で販売されていたので、院生として滞在していた頃には、よく通っていた。例えば、以前の記事にも書いたが、satsumaという蜜柑が驚きの低価格で販売されていたので、時々購入して食べていた。
マーケットの風景は、良い意味で、以前とほとんど変わらなかった。おかげで、昔日の雰囲気を懐かしむことができた。
その後、中心部を離れて、カフェなどがたくさんあるストリートを歩くことにした。
この通りには、伝統的な建物がたくさんあり、歴史のある風景を楽しむことができる。大学のメインキャンパスから街の中心部に向かう際には、このストリートをよく通っていた。彼にとって、懐かしい場所である。
旅をする際には、歴史を感じさせる風景を見るのが楽しい。もちろん、モダンな風景にも良いものはあるが、特に外国に行く際には、その国の伝統を感じさせてくれる風景を見たいと思う。現代社会では、グローバル化によって、様々な国や地域に同じようなお店と商品が並んでいることがよくあるが、それでは面白くない。歴史のある建物には地域の文化に根ざした特徴があるので、そういうものを見ている方が興味深いと感じる。
やがて、彼は前日にも訪れた場所に戻ってきた。その時には、周囲の地面の上には雪が積もっていたが、青空が見える天気のおかげで、この頃には残雪はすっかりなくなっていた。
彼はとても良い気分で、街の散策を続けていた。やはり、思い出のある場所を訪ねるのは楽しい。新しい場所に行くのももちろん良いが、馴染みのある場所を訪れる方が個人的にはもっと楽しい。そういう場所では、今の風景を楽しむだけではなく、その場所で作られた、かつての思い出も合わせて楽しむことができる。
この時点で、彼は少々疲れていたが(昼食の時間を除いて、朝からずっと歩き続けていたので)、それでももう少し街の散策を続ける予定だった。翌日にはロンドンに戻るつもりだったので、時間と体力の許す限り、街の風景を見たいと考えていた。
(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp)