以前彼が住んでいた、イギリスの地方の街の中心部付近を歩いていて、中華料理のレストランの前にやって来た。
この中華料理のレストランには、自分一人では訪れたことはなかったが、友人たちとの食事の際にこちらのレストランが会場となることが時々あった。そのため、彼も何度かこのお店を訪れていた。
小豆を使用した料理など、中華料理の味を楽しむができ、友人たちと楽しい時間を過ごすことができた。彼にとって、懐かしい場所の一つである。
このレストランと関係するエピソードは、たくさんある。例えば、以前このレストランで、彼の親友であるフランス人の男性と、日本出身と韓国出身の女性の学生たちと一緒に食事をしたことがあった。その際に、日本人の女性から、彼が25歳くらいに見えると言われた。
これを聞いて、彼は嬉しかった。いや、もちろん、お世辞で言ってくれた可能性があることは充分に承知している。しかし、アジア系の人々は欧米の人から若く見られることはよくあるが、日本人の女性から言われたのはやはり嬉しかった。この時、実年齢は明かさなかったが、もっと上なんだよと伝えた。
なお、彼は年齢を聞かれても、プライベートなことなので、基本的には教えないようにしている。その代わりに、日本語でも英語でも、「精神年齢は20歳、体力年齢は28歳、暦年齢(実際の年齢。chronological age、calendar age、actual ageなど)は…秘密!」というネタでお茶を濁している。日本語でも英語でも、よく笑いをゲットできる、便利なネタである。
しかし、以前、ある女性から年齢を聞かれた時にこのネタを披露したところ、「そういうのはいいから、ちゃんと答えて」と怒られたことがあったので、いつも笑いを取れるかどうかは分からない(でも、プライベートなことを教えるのをなぜ強制されるのだろう…)。
話を戻すと、彼がイギリスを離れる前に、このレストランで彼の送別会が開催された。大勢の友人たちが集まってくれて、本当に楽しかった。その時の、愉快な写真がたくさん残っている。
しかし、このレストランについて、この記事を書くために改めて調べてみたところ、数年前に閉店していたらしい。このことを知り、彼はショックを受けた。思い出の場所が、一つなくなってしまった。
今思えば、店内には入らなかったものの、この時の旅でお店の建物の写真を撮ることができたのは良かったと思う。あの頃の記憶を思い出させてくれる、貴重な写真を撮ることができた。あと少し遅れていたら、このお店はなかった可能性がある。閉店する前に、もう一度だけお店を見ることができて、良かったと思う。
(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp)
