この学術大会は4日間か5日間、開催していたと思う。彼は学術大会を楽しんでいた。講演を聞くだけでなく、ポスター発表の場所で世界の様々な国や地域から来た発表者の方々と交流を深めたり、会場で販売されていた痛みの専門書をいくつか購入したりしていた。特に、fear-avoidance model関連の文献を通じて興味があったVlaeyen氏の講演を聞くことができたのは嬉しかった。
大会期間中、お昼前後に少し時間があった時、彼は会場の外に出てみることにした。快晴の青空を眺めたかったということもあるが、ウィーンのガイドブックに掲載されていた、ウィーン経済大学の建物を見てみたいと思ったのである。
彼は学術大会の会場を出て、ウィーン経済大学の方に向かっていった。すると、途中で花がたくさん咲いている場所を見つけた。そこには、たくさんのミツバチたちが花の蜜を探しに訪れていた。
彼はミツバチが大好きである。その姿はとても愛らしく、見ていると心が和む。
ミツバチは、通常であれば人を刺すことはほとんどないと思う。とても大人しい性格なので、人間の方からミツバチに危害を加えたり、巣に近づいたりしなければ、恐らくは人を刺すようなことは滅多にないと思う。そもそも、ミツバチは何かを刺すと針と一緒に内臓が取れて自分が死んでしまうので、余程のことがない限りはそうした行為には出ないと思う(スズメバチは何回でも刺すことができる)。
ミツバチは人間の食べ物の生産にも大きく関わっている。以前見たミツバチの説明で、人間が作る大半の農作物の受粉にミツバチが関与しているという記載があったが、ミツバチがいなければ人間の食糧事情に大きな影響を及ぼす。他の生き物のことも含めて、多くの生き物たちの生活に関わっている存在なのである。
しかし、そんな大切なミツバチたちの数が、世界規模で急速に減りつつある。多くの研究機関が、ミツバチの減少に警告を鳴らしている。
彼が以前、イギリスに滞在していた時に、ロンドンの地下鉄の駅で自然保護を目的とした大きなポスターが掲示されていた。そこには、減り続けるミツバチを保護しようというメッセージが書かれていたと思う。こういうポスターが大々的に掲示されるイギリスは素晴らしいなと思った。
オーストリアのウィーンでたくさんのミツバチを見つけて、彼はとても嬉しかった。これからも、ミツバチたちが元気に活動してほしいと思った。そのためにも、世界全体で自然保護を進めていく必要があると改めて思った。
(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp)
