ウィーンの美術史美術館には、様々な絵画がある。多くの作品の中には、ちょっと変わった、不思議な魅力を持つ作品もある。今回は、幻想と怪奇の作品について、紹介したい。

 

まずはヒエロニムス・ボスである。ルネサンス期のオランダの画家であるボスの作品は、幻想的で、実際には存在しないようなキャラクターが多数含まれている。シュールレアリスムのルーツの一つとされており、以前の記事に書いたブリューゲルも大いに影響を受けていたようだ。

 

彼は写実的な絵も好きだが、イメージの世界を描いた、幻想的な作品も好きである。シュールレアリスムの画家たちの作品はもちろんのこと、フランシス・ベーコンなどの画家の作品も興味深く感じる。彼が好きなラファエル前派に分類される画家の作品にも、幻想的なキャラクターが出てくるものがあったと思う。

 

そして、幻想と怪奇の作品について、アルチンボルドの絵は大変個性的である。アルチンボルドをご存じなければ、是非インターネットで検索して画像を見てほしい。

 

イタリアで生まれたアルチンボルドは、ウィーンで宮廷画家となり、活躍した。そのため、美術史美術館に多くの作品が残されているのだろう。

 

アルチンボルドの作品について、人物の肖像画を描いているのだが、パーツは野菜などの人体以外のものを使っている。言葉では上手く表現できない、非常に個性的な作品である。

 

イメージの世界は無限の広がりを持つ。そうした世界を表現できる才能は素晴らしい。ボスやアルチンボルドの作品を眺めながら、美術が持つ可能性をひしひしと感じていた。

 

(この記事について、当ブログの管理人が運営しているサイトにて、管理人自身が執筆した記事を見直して修正を加えたものです。https://www.tclassroom.jp