彼はPiccadilly Circus駅の近くにある、ジャパンセンターに向かっていた。ここは日本食を中心として、日本に関する商品が置かれている店だ。同様のお店はいくつかあるが、その中でもこのお店は代表的な存在であろう。ロンドンまで来られない人には、インターネットを通して商品を郵送で取り寄せることもできる。彼はロンドンに来ると、ほぼ毎回このお店を訪れた。

 

彼は日本食が好きだ。オーストラリアに以前滞在していた時にも同様だったが、日本食を時々食べることは心身のリラックスにとても効果があった。特にふりかけ、醤油、納豆、味噌汁、ラーメンなどは半ば必需品といっても過言ではない。そうした食品の多くは日本からの輸入品になるので、その分価格は高くなり、たくさん買うことは難しいが、それでも彼はなるべく三食の中のいずれかに日本食を取り入れるように心がけていた。

 

日本人と思われるアジア系の外見をしたお客さんが多くを占めているが、そうではない人も多い。食を含めた日本の文化が受け入れられている証だと思う。店内の賑わいを見て、嬉しかった。

 

このような傾向は他の国でも見られる。例えば彼がオーストラリアのシドニーを以前訪れた時、そこにある紀伊国屋書店の漫画やアニメのコーナーには多くの商品が並んでいた。それだけ需要があるということだろう。

 

食料品を購入して、彼は店を後にした。袋は重かったが、寮に帰ってからしばらくは日本食を楽しむことができるので、心地よい重さだと言える。彼は満足して、帰りの駅の方に移動した。

 

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